読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

煩悩退散!

シンプルライフを目指しています。なのに煩悩(物欲・食欲・承認欲 etc.)は尽きません。そんな煩悩をここで吐き出して成仏させようとする試み。

仕事に疲れた人に読んで欲しい:ソロー『森の生活 ウォールデン』

スポンサーリンク

何か本を紹介してと言われた時に私がオススメしたい本の上位に入っているのが、この、ソロー『森の生活 ウォールデン』です。特に、社会人生活に疲れてしまった人には大きな癒やしになることうけあいです。

森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫)

森の生活〈上〉ウォールデン (岩波文庫)

森の生活〈下〉ウォールデン (岩波文庫)

森の生活〈下〉ウォールデン (岩波文庫)

著者について

著者のヘンリー・デイヴィッド・ソローは、19世紀のアメリカのアメリカ合衆国の作家・思想家・詩人・博物学者です。

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー - Wikipedia

文明社会批判

ソローは1845年の春、マサチューセッツ州コンコードにあるウォールデン湖のほとりに小さな家を建て、自給自足生活を始めます。そして、その生活は2年2ヶ月の間続きました。

『森の生活 ウォールデン』(原題:Walden; or, Life in the Woods)は、その2年2ヶ月の自給自足生活を、痛烈な文明社会批判とともに綴った作品です。

いったい世の中の人は意味のある仕事をしているのだろうか。ほとんどお金のかからないこの自給自足生活でも、十分楽しく生きていけるのに…

本書で提起された文明社会批判は、決して古いものではなく、現代社会にも十分通用します。そして、現代から見ればのどかだったはずの19世紀のアメリカでこのような批判が既に生まれていたことは、とても興味深いです。

おそらく人は変わらないのです。文明社会に生きる限り、常に苦しみが生み出され、そこで苦しみながら生きていく人もいれば、そこから一歩引いて生きようとする人もいるということです。

自然描写

本書のもう一つの見どころは、すばらしい自然描写です。

私が今までに読んだ本で、これほど自然を生き生きと描いている作品はなかったと思います。描写がとにかく細かく豊富なので、文章を読んでいると自然の心地よいイメージが湧いてきます。本書の各所に載っているウォールデン湖の写真も、また想像を掻き立てます。

この自然描写の巧みさには、ソローが博物学者であったことも大きく関係していると思いますが、おそらく、湖畔で心穏やかに自然を観察する、そういう生活をしていると自然に対して見えるものが変わってくるのだと思います。私も、そんな生活を送ってみたいものです。

ちなみに、ウォールデン湖(正確には池)はこんな場所です。ソローの小屋は北側にありました。現在では、再現された小屋があって見ることが出来るようです(地図で、Thoreau Cabin Siteとある所)。

ソローはなぜ森を去ったのか

ソローはウォールデン湖での自給自足生活を2年2ヶ月で終え、その後は、測量の仕事などをしながら執筆活動をしたそうです。あれほど文明社会を批判するなら、ずっと自給自足生活をしていけばよかったのに、なぜ森を去ったのでしょうか。やはり文明社会が必要になって戻っていったのでしょうか。

本書では、その理由は詳しく語られていません。そのため、『森の生活』を「自給自足ごっこ」ととる人もいるようです。ちなみに、ソローが小屋を建て土地は、知人のエマーソンから借りていたものなので、そもそも最初から完全自給自足ではないんですが。

私はどちらでも良いと思っています。人にはその時その時で必要ことがあります。文明社会が辛いと感じたら、いったん少し離れてみることも一つの手だというだけです。それをきっかけに、一生自然の中で生きるのもいいですし、しばらくしてまた文明社会に戻るのでもいいのでし、行ったり来たりするのでもいいのです。自分に無理のない生き方ができるのなら。

原文なら無料で読めます

ちなみに、原文ならアマゾンで無料です(本記事執筆時点)。英語の勉強にも良いかもしれません。

WALDEN or Life in the Woods (Wisehouse Classics Edition)

WALDEN or Life in the Woods (Wisehouse Classics Edition)

私が読んだ日本語訳である本書は、随所にウォールデン湖の写真が載っていますし、翻訳も良いのでおすすめだと思います。

まとめ

というわけで、今社会人生活に疲れていて、自給自足生活にちょっとでも憧れたことがあるような人には、ぜひこの『森の生活』読んで欲しいです。少なくとも、2年2ヶ月の長期休暇を美しい湖畔で過ごした気分になりますよ(笑)。もし、この本を読んで会社を辞めたくなったとしても責任は取れませんが。