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煩悩退散!

シンプルライフを目指しています。なのに煩悩(物欲・食欲・承認欲 etc.)は尽きません。そんな煩悩をここで吐き出して成仏させようとする試み。

家は何千万もないと買えないと思っている人に読んで欲しい『スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方』

節約

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ずいぶん前に読んだ、高村友也著『スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方』を読みなおしていました。この本は、3坪前後のとても小さな最小限の家で暮らす生き方を提案した本です。かつての私のように、家は何千万ものローンを組める人しか買えないものだと思っている人には、目からウロコとなるでしょう。

スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方 (DO BOOKS)

スモールハウス 3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方 (DO BOOKS)

家というものは、人間にとってとても大切なものです。

先日暑い日差しの中ハイキングをしているとき、日陰のありがたさを身にしみて感じました。日陰を作る屋根というものがいかに大事か。ちなみに、日本の建築基準法で建築物は「土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの…」と定義されています。屋根がなければ建築物じゃないんですね。

家には、雨、風、日差しをシャットアウトして、安全な空間を作るという役割があります。自分自身を守ると同時に、本や電気製品などの自然に対して弱い様々なものを所有することも可能になり、知的生活も可能になります。

でも、家にはどのくらいの大きさが必要なのでしょうか。

本書は、今みんなが思っているような大きな家はいらないのではないかと提起します。3坪程のとても小さな家「スモールハウス」に、本当に必要なもの、好きなものだけを置いて生活をする。

そんな生活をする人が、アメリカなどで少しずつでてきているそうです。著者も、日本でスモールハウスに住んでいます。

本書は、何千万ものローンを組んで家を建てなくちゃと思っている人には、実は必要ないかもと気づかせてくますし、 お金がないので賃貸暮らしをしているという人には、お金をかけないでも誰にも奪われない自分の家をもつ事ができるということを気づかせてくれます。

本書では、いくつかのスモールハウスの実例が紹介されています。スモールハウスに住むようになった理由は人それぞれ。溢れかえる物から離れて完全にコントロールできる小さな空間が欲しいとか、経済や競争から自由になりたいとか。

このくらい究極に小さい家だと、多くのことをアウトソースに頼ることになります。例えば、食料は備蓄できないので、スーパーに肩代わりしてもらったり。経済から自由になりたいわりには、経済の恩恵がないと生きられない、豊かな社会だからこそできる生き方とも言えます。

また、スモールハウスという生き方は、どちらかと言うと、消費を抑制する方向です。そうすると、そういう生き方を可能にした経済が回らなくなる方向を推奨するという矛盾を抱えることになります。

特に心に残ったのは、「資本主義では経済活動を重視するけど、どのくらい稼いでどのくらい使うかについては決められていない」という言葉です。年収100万円でスモールハウスに住んで暮らすことも禁止されていません。

そういった意味で、資本主義経済の中でバリバリ働いている人からは、「ただ乗り」の生き方ということで敵視されることもあるのかもしれません。

でも、人々が不必要な消費をせず、不幸せな働き方をして生産したものを使わないという生活をするようになった時に、本当に経済が回らなくなるのか、科学技術の発展がとまるのかは自明ではありません。個人的には、面白い実験になると思います。

本書は、上で触れたような、スモールハウスという生き方のジレンマを無視しせず提示し、考察しています。答えは出ないのですが、人がどう生きるべきかなんてそんなに答えが見つかるものではありません。

私は、本書のスモールハウス的なシンプルライフにも共感しますが、自給自足という生き方の方により共感しています。自給自足をするなら、色々なものを自分で作る空間や、食料を備蓄する空間が必要になるので、スモールハウスよりは大きな家が必要でしょう。でも、何千万もかかる大きな家は必要ないと思っています。

なお、本書の著者は東京の郊外に安い土地を購入し、10万円程で小屋を建てて生活しています。本書を読んだのが随分前ですから、今、どんな生活をしているのだろうと思って見てみたら、今でもその生活を続けられているようです。

寝太郎ブログ

新著も出されたようですね。

僕はなぜ小屋で暮らすようになったか 生と死と哲学を巡って (DOBOOKS)

僕はなぜ小屋で暮らすようになったか 生と死と哲学を巡って (DOBOOKS)