煩悩退散!

シンプルライフを目指しています。なのに煩悩(物欲・食欲・承認欲 etc.)は尽きません。そんな煩悩をここで吐き出して成仏させようとする試み。

【今日の蕎麦打ち】新しい蕎麦粉(高山製粉「白樺」)で十割蕎麦に挑戦: 繋がりの悪い蕎麦になりましたが、食感はツルシコで最高でした。

f:id:skktmlab:20161212171020j:plain 今日のお昼は、前回外二蕎麦で驚異のツルシコ食感を示した高山製粉の蕎麦粉「白樺」で、つなぎを使わない生粉打ち(=十割蕎麦)に挑戦してみました。この粉は生粉打ちの難易度が高いということは分かっていたのですが、その通り、かなり打つのが難しく、出来た蕎麦も折り目で切れて短いものばかりになってしまいました。しかし、その食感は外二蕎麦の時と同様のツルシコ食感で、これまで作った十割蕎麦の中でも一番のツルシコでした。

はじめに

前回の様子を書いた記事はこちらになります。

前回の蕎麦打ちから使っている高山製粉の「白樺」は、蕎麦の外側の甘皮を含まず中心部に近い部分を多く含むように調整された石臼挽きの蕎麦粉です。

蕎麦粉には元々、小麦のグルテンのような強力なつなぎ成分が入っていませんので、麺をつなげるのは難易度が高いのですが、それでも、ソバに含まれているタンパク質の働きで十割蕎麦でもなんとかつなげることが可能です。

ソバの実の中心部はデンプン質の割合が高く、外側はタンパク質が多くなっています。したがって、この蕎麦粉のように、中心部を選別した粉だと、ソバの実全体を挽いた蕎麦粉に比べて、デンプン質の割合が高くタンパク質の割合が低い蕎麦粉になっていると思われます

それは、つまり、繋がりにくい蕎麦粉ということになります(実際、「白樺」のパッケージにも「上級者向け」と書かれています)。

例えば、一番極端なもので蕎麦の実の中心部しか含まれていない御膳粉(更科粉)という蕎麦粉があります。この粉は透明感があり香りも薄いため、他の素材を加える「変わりそば」(柚子を入れる「柚子切り」などが有名ですね)などを作る時に使われます。

しかし、あまりにも繋がりにくいため、蕎麦にする時には、お湯で粉を練る「湯ごね/湯練り」という方法が採られます。お湯によってデンプンをα化して粘りをだしてそれをつなぎにするという方法です。十割蕎麦で繋がりにくいときにも使える技で、香りなどの点で、水を使う「水ごね」より劣りますが、繋がりを重要視したいときに使います。

実際に十割蕎麦を作る時に湯ごねをしてみた時の記事がこちらです。

前置きが長くなりましたが、今日は、この繋がりにくいと思われる「白樺」で、水ごねの十割蕎麦を作ってみようという少し挑戦的な回になります。

では、今日の蕎麦打ちの様子を御覧ください。

今日の蕎麦打ち

材料

  • 石臼挽き蕎麦粉100g(高山製粉「白樺」2016年・長野県産)【蕎麦粉ID: 8】
  • 水 51.0g (加水率51%)

加水率は、パッケージに十割蕎麦の時の標準の加水率が51%前後と書かれていましたので、それに従いました。

水回し

水回しは、いつもどおり「80%-10%-10%法」で、最初に水の80%を一気に入れて、残りを少しずつ入れるという方法で行いました。 f:id:skktmlab:20161212170937j:plain

80%の水を入れ、指を立てて粉と水を一気にかき回し、粉を手で揉み崩すようにして水をまんべんなく回します。 f:id:skktmlab:20161212170934j:plain

湿ったおからのようになったら、残りの水を足して、粉に手の平で圧力をかけて小さな玉にしていきます。小さな玉は、次第にまとまって大きな玉になります。

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こね

こね鉢の中で、6回「転がしこね」をしました。言葉での説明が難しいのですが、転がして棒状に伸ばしたら、それをくるくると巻いて、方向を変えてまた転がして棒状にするということを数回行うという方法です。

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菊練り

こねが終わったら、のし板の上で菊練りをします。

ここで、生地の粘りが弱くてヘソの部分が綺麗に繋がらず、生地が上手くまとまらないのが感じられました。 f:id:skktmlab:20161212170946j:plain

それでも、なんとか円錐形にまとめて、 f:id:skktmlab:20161212170948j:plain

これを手の平で潰して、生地の準備は完了です。 f:id:skktmlab:20161212170951j:plain しかし、かなりのひび割れで出てしまっていますね。

こねの段階での生地の固さからするとそれほど水が足りないという感じでは無かったのですが、菊練りの段階になってから急に固くまとまりが悪くなった印象です。

失敗の予感がします。

延し

これも、いつもと特に変わりない方法で行いました。 f:id:skktmlab:20161212170956j:plain ヒビを心配しましたが、意外とそれ程ヒビを拡げずに伸すことができました。

切り

四つ折りに畳んだ麺帯の幅は12cmとなりました。 f:id:skktmlab:20161212170954j:plain

以前作った早見表によると、目標きり回数は90回(蕎麦幅1.32mm)となります。

しかし実際は、79回(蕎麦幅1.5mm)とかなり少なくなってしまいました。

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切り心地は、前回の外二蕎麦の時と似ていて、サクッサクッと心地よく切れる感じでした。

しかし、折り目のところにはかなりのヒビが出来ていて、茹でたらここから切れるだろうなという感じです(既に切れているものもありますね)。 f:id:skktmlab:20161212171002j:plain

茹で

茹で時間は、60秒としました(少し手間取ったため実際は70秒程度でした)。

いつものように水で洗って、最後に冷凍庫で冷やしておいた冷水で締めて皿に盛ります。

やはり、心配のとおり、ほとんどの蕎麦が折り目のところで切れて短く(~12cm)なってしまっていました。

薬味は、冷凍しておいた自家栽培の辛味大根をおろしたものにしました。 f:id:skktmlab:20161212171010j:plain こんな感じで、収穫した辛味大根で食べきれなかったものは、1食分くらいの大きさに切って冷凍して保存してあります。

試食

出来上がりはこんな感じです。 f:id:skktmlab:20161212171012j:plain

前回と同じく、透明感のある白い蕎麦です。

蕎麦のアップはこんな感じ。 f:id:skktmlab:20161212171015j:plain そんなに悪くないように感じます。

食べてみます。

やはり蕎麦が短くて少し物足りないですが… f:id:skktmlab:20161212171018j:plain

お!?

短く切れたにもかかわらず、蕎麦自体のツルシコ感は前回の外二蕎麦並です

これは美味いです。

これまで作った十割蕎麦の中で一番のツルシコ感ですね

前回は、「こんにゃくのような食感」と書きましたが、この食感は冷麺にも似ているのに気づきました。

冷麺も、ジャガイモやとうもろこしのデンプンが材料なので、このツルシコ感はデンプン質の多い麺の特徴なのかもしれませんね。

面白いのは、蕎麦は生地の折り目の所では切れていますが、それ以外の所で切れてしまうということはほとんどないようだということです。

一端火が通ってしまえば、デンプンがα化されて強力なつなぎになるということかもしれません。

とすれば、折り目のところさえ上手いことつなげることができれば良いことになりますね。

ただ、それはなかなか一筋縄では行かないような気もしています。

一つには、加水率をもう少し上げてみることが考えられますので、次回はそれを試してみたいと思います。

後は、4つ折りではなく、2つ折りの段階で切ってしまうということも考えても良いかもしれません。今使っている麺きり包丁の刃渡りが24cmなので、頑張れば22cm位の蕎麦を折り目なしで切ることは理論上可能なはずです。

それでもだめな場合は、湯ごねを試してみても良いかもしれません。

今日の蕎麦のまとめ

諸元

項目
種別: 十割蕎麦
蕎麦粉: 高山製粉「白樺」 100g
つなぎ: -
加水率: 51%
水回し: 80-10%-10%法
こね: 転がしこね6回
菊練り: 100回
麺帯幅: 12.0cm
切り回数: 79回 [目標90回]
平均蕎麦幅: 1.5mm [目標1.32mm]
茹で時間: 70秒

総評

評価項目 点数
食感: ★★★★★☆
香り: ★★☆☆☆☆
つながり: ★☆☆☆☆
太さ: ★★☆☆☆☆(平均1.50mm ばらつきあり [目標1.32m])

最後に

高山製粉の「白樺」で十割蕎麦を打ってみました。生地の折り目のところでほとんどの蕎麦が切れてしまいましたが、蕎麦自体はツルシコ感の強いとても美味しい蕎麦になりました。後は、折り目をどうつなげるかですね。外二でも十割でも素晴らしい食感の蕎麦ができることは前回と今回で分かりましたので、色々と研究する価値がありそうです。