最近、コスパのいい酒とは何かなと考えています。私のなかでは、コスパが良い酒とは、美味しく(まずくない)て、含有アルコール1mlあたりの価格が低いお酒のことです。
さらに、プラスアルファで、健康に良いとかストーリーがあればなお良いです。
美味いまずいというのはもちろん個人的なものですが、お酒の場合、結構きっちり差がでると思っています。
現時点での個人的な結論は、日本酒・ワイン・泡盛を飲んでおけば大丈夫というものです。
海の幸との相性バツグンの日本の伝統酒: 日本酒
米と水だけ(厳密には、麹カビ・乳酸菌・酵母も入りますが)から出来た、日本の醸造酒です。日本酒は、海の幸との相性が最高です。
市販の日本酒は、通常、アルコール度数が15〜16%です。これまでの経験から、日本酒の場合、1800ml (1升)で2,000円以上だと、美味しいものが探せば入っていて、3,000円だとあまり外れはないといったところでしょうか。
アルコール濃度が15%の1升2,000円の日本酒を買ったと仮定すると、アルコール1mlあたりの値段は下のように計算できます。
総アルコール量: 1800 x 0.15 = 270ml
アルコール単価: 2000/270 = 7.4円 / ml
ちなみに、日本酒は原酒だとアルコール度数が20%程度になります。それ以上になると、アルコールを生成する酵母自体が死んでしまうためです。通常売られている日本酒は、これに加水をして飲みやすくしてあります。たまに「原酒」とか「原酒生詰め」として売っている日本酒がありますが、同じ値段ならば、アルコールあたりの値段は得になります。もちろん、自分で加水して調度よいアルコール度数にして良くして飲んでも良いわけです。ただ、個人的には、原酒のものは味が強すぎてあまり好きではありません。
日本酒は、アミノ酸などが豊富で、色々な健康効果が言われています。
また、肝がんの死亡率は、焼酎を飲む西日本で多く、日本酒を多く飲む東日本で低いと言うことが知られています。清酒の成分がガンの増殖を抑制することが、実験的に確かめられているそうです(「お酒の健康と科学」より)。
もちろん、こういう話は、日本酒を売りたい人たちの主張であることが多いですから、全てを鵜呑みにせず、飲み過ぎたらどんなお酒でも体に悪い、ということは頭に入れておく必要があります。
日本酒は飲みやすいため、飲酒量は多くなりがちです。私の場合、1合(180ml)は飲まないと満足しない感じです。とすると、1回の晩酌あたり、200円くらいは最低でもかかってしまいます。調子に乗って2合飲んだら、400円です。飲み過ぎには注意です。
最近は、下に挙げた日本酒がレビューも高くてコスパが良さそうかなと、買う機会を伺っています(朝日山は、720mlで飲んで美味しさを確認済)。
東光は、山形のお酒です。山形のお酒は、結構好みなので、期待が膨らみます。
洋食との相性が抜群のワイン
ワインは、ブドウの絞り汁を発酵させたヨーロッパの醸造酒です。酸味が強く、脂分の多い肉など洋食との相性が抜群です。アルコール度数は通常12~13%で、大抵750mlの中瓶で売られています。
ワインは、もちろん、高いものは天井知らずですが、チリやオーストラリアなどから輸入される500円~800円程度の安いものでも、結構飲めるものがあります。
最近良く飲んでいるのが、サントリーが輸入している 「サンタ バイ サンタ カロリーナ」です。500円代で買えるものとしては上出来だと思います。
船で海外から運んでくるのに何故こんなに安いのかと心配になってしまうのですが、まあ、人件費の違いなんでしょう。有り難く頂いています。
アルコール1mlあたりの値段は、この「サンタ バイ サンタ カロリーナ」を例に取ると
総アルコール量: 750 x 0.12 = 90ml
アルコール単価: 500 / 90.0 = 5.6円/ml
となり、日本酒よりも安いです。
ちなみに、ワインは日本酒のように加水はしていません。つまり、原酒でアルコール度数12%ということです。日本酒の原酒のアルコール度が高いのは、米を麹で糖化しながら酵母によるアルコール発酵を行うという「並行複発酵法」という方法が用いられているためです。これは湿気が多くカビが生えやすい東アジアに特有の醸造方法といわれています。
ワインに含まれているポリフェノールに健康効果があるという話は有名です。しかし、ワインも日本酒と同じく、量を飲んでしまいがちになりますので、注意が必要です。
琉球の風に思いをはせる泡盛
私が最近好んで飲んでいるのが、泡盛です。
泡盛は、沖縄地方で作られる蒸留酒で、タイ米を原料とした焼酎です。泡盛の良さは、まずは、その安さと、美味しさ、そして琉球・沖縄に思いを馳せられるというストーリー性です。
泡盛には、大きく分けて一般酒と古酒があり、3年以上熟成させた泡盛が、全量の50%を超えていれば「古酒」となり、それ以外が一般酒です。一般酒はアルコール度数30%程度、古酒は40%程度のものが多いようです。味は古酒の方がまろやかで個人的には好きです。
泡盛の良さは、なんといってもそのコスパの良さです。例えば、有名な「久米島の久米仙」だと
アマゾンで1升瓶で2000円程度(本記事執筆時点)で買えます。
アルコール1mlあたりの値段は
総アルコール量: 1800 x 0.30 = 540ml
アルコール単価: 2000 / 540 = 3.70円/ml
となり、かなりお安いです。
今、私が密かに購入を検討しているのは、久米仙の「でいご」という銘柄で
こちらは、43度で 1升2,400円(本記事執筆時点)ですから、3.1円/ml となり、更にお安いです。レビューを見ると評価も高いようです。
もう少し高いもので購入を検討しているのが、瑞泉の古酒です。
こちらは、3,000程度(本記事執筆時点)です。これも評価は高いようです。
焼酎は、原料によって香りが異なっていて好みが分かれるかと思います。私は、泡盛の米の香りが一番好きでした。芋の甘い香りも結構好きですが、最近はあまり飲んでいません。そう言えば、一時期「明るい農村」という芋焼酎が好きでよく飲んでいましたね。
泡盛の健康効果でいうと、下のような情報がありました。
他のお酒に比べて、血栓を溶かす効果が強いそうです。
泡盛の飲み方としては、二倍くらいに水割りにして、ちびちびやるのが、最近のお気に入りです。
なぜビール(第三のビール)を飲まないか
350mlで80円くらいの第三のビールとかありますが(計算すると4.6円/ml)、あまり美味しいものに出会ったことがありません。120円くらいまで出すと、そこそこ飲めるものもあると思いますが、どうもそれだけでは満足せず、他の酒を飲んでしまうことが多いため、最近はあまり飲んでいません。
まとめ
コストパフォーマンスという観点から、どんなお酒がいいかを考察してみました。味に満足できる一番安い値段帯の商品で比較すると、アルコール1mlあたりの値段で
一位: 泡盛 3.1円/ml (久米島の久米仙でいご 1.8L)
二位: ワイン 5.6円/ml(サンタ バイ サンタ カロリーナ)
三位: 日本酒 7.4円 / ml(朝日山純米酒 1.8L)
となり、泡盛が一番オススメかなという結論になりました。
健康効果はそれぞれ違う特徴がありそうなので、これらをローテーションで飲んでいけばいいかなと思っています。飲み過ぎないで、楽しく飲み続けたいですね。
もっと美味しくて安いお酒を知っているという方がいましたら、是非教えてください。