このブログでは、無駄な買い物をしないようにしたいとか、色々書いてきましたが、よく言われるように、本はコスパの良い買い物であることが多いと思います。何故でしょうか。
本を書くことはとても大変です。ブログの比では無いと思います。基本的に、精神を削って、恥を忍んででも著者が伝えたいことが書かれているわけです。
薄っぺらい内容の本を多産する人も中にはいますが、それでもその人を有名にした1作目とか二作目は読む価値があることが多いです。
それが、安いものなら500円位で買えてしまうことを考えると、コスパは高いといえるでしょう。
それでも、できるだけ外れを引かないようにするには、多くの人が薦めている本から読めば大抵失敗しません。
「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」
本を読むこと自体が歴史に学ぶ行為ですし、他の人の推薦を参考にするというのも歴史に学ぶ行為です。今なら、アマゾンのレビューを参考という便利なものができました。
深いものを書く人は、其の裏で大量の本を持っていると言われます。以前訪れた松本清張記念館には、彼の仕事場の再現がありましたが、建物の1つか2つの階が丸々書庫になっていたのを思い出します。
「薔薇の名前」で有名な先日亡くなったウンベルト・エーコの書斎の様子が動画で紹介されていたのを見ましたら、やはりものすごい量の蔵書を抱えていました。
……ちょっと待って。エーコ先生、最初の書架の横を何メートル歩いてた? どんだけ長い本棚なんだ。#書庫動画 RT @nabeso 書庫書庫 https://t.co/ssSRITUlHG
— 橋本麻里 (@hashimoto_tokyo) February 21, 2016
食費を削ってでも本を買うという生活に、私は憧れます。実際、其の気はあるのですが、本を書くことを本職とする上のような人達にはかないません。
最近読んだ本で、渡部昇一の「知的生活の方法」という本があるのですが、そこでも本の重要性が繰り返されています。そして、学生時代は本を買って良く読んでいた人でも、社会人になって働き始めると、本を読む知的生活を送らなくなる人が多いと書かれています。
痛い指摘です。私も、確かに学生時代の方が、今よりずっと貧しかったのに本や音楽に金をかけていました。
若い時は、何か辛くて、貪欲に取り入れる、何か自分の支えを見つけようとする、そういう時期なのでしょう。また、暇もある。
そして、社会人になって、また辛い時期が来るはずです。そんな時は、また本を読むチャンスです。
今こんなことを考えはじめたのも、私自身、ふたたび辛い時期に来ているのを感じているからかもしれません。しかし、それは、また生まれ変わるいいチャンスなのかも知れません。
最後に、本のコスパってどう測るの?という疑問を持つ人もいるかもしれません。正直に言うと、私も分かりませんが、私は読んだ本の多くは無駄では無かったと感じるのです。
これまで読んだ本が、今の自分の思考の多くを形作っていると感じますし、これまで稼いだお金のかなりの部分に影響しているとも思うからです。
以前記事で書きましたが、私は、人間、幸せかどうかはその人の想像力で決まると思っています。
本は、想像力を鍛えるのに、とても良い教材だと思います。
本を読むことについて、思いつくまま書いてみました。
エーコの「薔薇の名前」映画では見ましたが、小説はまだ読んでいません。

- 作者: ウンベルトエーコ,河島英昭
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