皆さん、ブログで書評をされる方も多いと思います。私も、これまで書評とはいかないまでも、記事中で本に言及することがありました。そんな時に気になっていたのが
書評やレビューに作法はあるのか?ということです。特に、ネタバレはどの程度まで許されているのかが常に気になっていました。本が売れることで生計を立てている著者もいることを考えると、ネタバレはできるだけ避けつつ、書評をしたほうがいいのでは無いかと感じていたからです。
思い立って、書評の方法について検索してみると、まずは、学生向けに書かれたと思われる書評の書き方のページが多くヒットしました。
これらで述べられている書評の方法では、本の内容や論点を簡潔に記述するということが必須になっているようでした。そして、それに対して自分の意見や評論を加えるという形式となっています。
つまり、ネタバレはむしろ必須であるようです。学術的な書評では、確かにそれをしないと始まらないのかもしれません。
(学術的な評論でも、もし仮に本の全ての文に番号を振って、引用は文番号ですることにして「文1232の意見には賛成出来ない。なぜなら〜であるからである」といった形式でネタバレを最大限排除しつつ評論することも可能かも知れない、ということを思いましたが、読む人にとってはとても不便でしょう。)
私が仮に書評するとしたら、学術的な書評は目的ではないなと感じました。そして、次に目に止まった下の記事に、自分の感覚に近いことが書かれていました。
確かに、私が記事の中で本に言及するのは、その本を他の人にもぜひ読んで欲しいということからです。ですので、ネタバレはできるだけ排除して、この本を読んでみたいという文章にするのがいいんだと、上の記事をみて改めて感じました。
今回、こんなことを考えたのは、昨日の記事「本はコスパの良い買い物であることが多い」でウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を紹介した時に、リンク先のアマゾンのレビューの最初に出てくる marzocco さんという方のレビューが、小説の時代背景を丁寧に説明するのに徹していてほとんどネタバレせず、それでいて、この本を読みたいと思わせる構成になっていて、いたく感心したからです。

- 作者: ウンベルトエーコ,河島英昭
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私は結局、書評と言った時に、本の宣伝文を書きかったんですね。頭が整理された気がしました。