最近、読書しなきゃなあと思って本を読み始めているのですが、最近、本を読んでる時の感覚が昔と明らかに違うことが気になっています。というのも、
文章を読んでいても、頭に入ってこないのです。
段落を初めからじっくりと読んでいくことが出来ず、単語をランダムに前後に拾って読んでいる感じです。当然、全く上の空で、書いてある内容が全然頭に入ってきません。
文章に対するマインドフルネスが無くなった状態とでも言っていいかもしれません。
原因の心当たりはあります。
ここ数年、私の文章の読み方が気づかないうちに大きく変わっていたのです。つまり、ツイッターやSNSなどのノイズ率の高い情報元を、一日中眺めているという生活です。
これらの高速に流れていく玉石混交の情報から、自分に関係する情報をピックアップするには、飛ばし読みをする必要があります。
Webページには、明確な始まりや終わりが無く、色々な部分が乱雑に並べられています。ブログであれば、ブログのタイトル、著者のプロフィール、記事のタイトル、記事の本文、過去の記事のタイトル、広告などがひしめき合っています。これらを、全体としてランダムに眺め、そのブログを読むかどうかを直感的に判断します。読まないとなったら、ブラウザのタブを閉じ、すぐに次の情報源に向かいます。
書籍になった文章を読む時にも、知らず知らずのうちに、こんな読み方をしてしまっていたのです。直線的に読むことを意図した文章を、こんな感じで読んでしまったら、理解できないのも当然です。
昔、「文章を読む時に心の中で音読していまう人がいるけど、そうすると本を早く読めないよ」と先生か親に教えられたことがあります。私は、それを真に受けて、できるだけ心で読み上げない読み方をするようになりました。それは、長文を短時間で読む必要がある試験の時などに多少は役に立ったようにも思います。
しかし、私の頭がこのような「飛ばし読み脳」になってしまった今、逆に、意識して心の中で音読して読む訓練をしたほうがいいのではないかと思うようになりました。そうするためには、文章を先頭から直線的に読むしかなくなるからです。
もちろん、今のWeb時代では、飛ばし読む技術も重要です。それも維持しつつ、しっかり深く読む技術も復活させたいのです。
最近、こんな記事もありました。
この記事によると、今でも、黙読している時に内なる声が聞こえる人が大部分なのだそうです。そうすると、私のこの症状は一般的なものではないのかもしれません。
いずれにしても、しばらくの間、音読を自分のテーマにして生活していこうと思っています。