今使っているテフロンのフライパンがかなりヘタってきて、餃子もまともに焼けなくなってきました。ネットを見ていると「鉄のフライパンは良いよ」「一生ものだよ」という声を良く見かけます。前々から気になっていたのですが、これを機に鉄のフライパンに挑戦してみようかなと思い、少し前にネットで色々調べていました。購入して使ってみて、けっこう良かったので、そのことを書いてみたいと思います。
鉄のフライパンは、料理をする人ならおそらく一度は憧れますよね。でも、手入れが面倒なのでは?といった不安もあります。そこで、鉄のフライパンの基本的なメリット・デメリットをまず確認しておきたいと思います。
鉄のフライパンのメリット
鉄のフライパンのメリットは色々ありますが、以下の様にまとめられるでしょう。
- コーティングでは無いので上手く使えば一生ものになる。
- コーティングでは無いので鉄のヘラなどでガリガリやってもOK。
- 鉄は熱伝導率が低いので熱をためやすく、炒め物や焼き物が美味しくできる。
- 鉄で出来ているので、鉄分の補給になる。
一生ものって憧れます。フライパンのコーティングが剥がれたから買い直すということから永久に開放されるのです。シンプルライフを目指す私にぴったりではないですか。
鉄のフライパンのデメリット
一方、鉄のフライパンのデメリットは、以下の様にまとめられます。
- 使い始めの焼入れ・油返しが面倒。
- 使った後の手入れが面倒。
- 重い。
- 油を多く使うので健康に悪い?
- トマトソースなど酸の強いものの煮込みには向かない。
使い始めの手入れは、典型的には、錆止めのために塗られているクリアー塗装を高温で焼き切り、その後大量の油を入れてなじませるという作業です。ただ、最近の鉄フライパンは最初にシリコンのコーティングがしてあったり、下で述べる「極ROOTS」のように特殊加工により最初の作業が軽減されているものも多くあります。
シリコンのコーティングは、使っているうちに剥がれていって健康には問題ないというものですが、気になる人は買うときに気をつけたほうが良いかもしれません。
使った後の手入れは、洗剤を使わず、熱いうちに金タワシなどを使ってお湯でゴシゴシと洗い、その後火にかけて水分を飛ばしてから油を軽く引くというものになります。
鉄ですので、重いのは我慢するしかありません。
油の量に関しては、一週間に数回の野菜炒めで多少多く油を取ることを気にするよりは、昼に豚カツなど油の多い食事をすることとか、油たっぷりのお菓子を食べることを気にする方が良い気がします。
鉄なので、酸性のものを長時間煮ると、表面がボロボロになるそうです。私は昼のパスタにはトマトソースを良く使うので、この点は気になります。ただ、トマトソースは今のコーティングが駄目になったテフロンのフライパンでも問題なく作れているので、全部鉄フライパンでやるのではなく、それを使い続ければよいかなとも思います。
ということで、気持ちは購入の方に大きく傾いてきました。
私が欲しいと思った鉄フライパン
私がネットを色々見て目をつけたのが、下の「リバーライト 極ROOTS フライパン 28cm」です。
こちらのフライパンは、鉄のフライパンの錆びやすいという欠点を、表面を窒化加工して克服したという素晴らしいフライパンです。レビューを見ても評価がとても高いです。 ただ、難点を言うと、値段が少し高い(本記事執筆時で6千円以上)です。また、柄が木で出来ているのでそこの耐久性が少し心配です(交換もできるようですが)。ちなみに、重さは1.3kgです。
あと、底の厚みが1.6mmなので軽いですが、餃子や肉を焼く時にムラができるかもというレビューも少し気になりました。というのも、元はといえば、餃子をちゃんと焼きたいということが鉄フライパンを買う動機になっていましたので。
私が最終的に買った鉄フライパン
鉄のフライパンを色々探して、さらには、他の選択肢のセラミックのフライパンの評判などをみたりしていると、頭が一杯一杯になってしまいました。 これでは埒があかないと思い、「安い物でも良いから、とにかく鉄フライパンを使うという経験をしてみよう」というゼロ・イチ思考に切り替えて、次の鉄フライパンを購入してみました。
こちらの鉄フライパンは、板厚が2.3mmと厚めになっていて、肉や餃子などを焼くのに適しています。そのため、重さは1.55kgも!あります。柄も鉄で出来ていて、いかにもプロ向けのような無骨な作りになっています。値段は、2000円程(本記事執筆時)と適度です。なお、シリコンコーティングなので、最初のお手入れは必要ありません。
このフライパンが届いて、しばらく使ってみた感想は以下のとおりです。
良くなかった所
- 重い。野菜炒めなどで大きくあおるのは無理。
- 鉄の柄は、鍋敷きのようなもので包まないと持つ時に痛い。
心配していたほどではなかった所
- 使った後の手入れは意外と苦にならない。金タワシでゴシゴシできるのはむしろ快感。
- 炒め物で肉が多少くっつくこともあるが、金属お玉でガシガシできるのであまり問題にはならない。
魚料理や卵焼きははまだ作っていないので、どんな感じか分かりません。また、焼きそばも試していません。セラミックフライパンの評判で、焼きそばはくっついた時にかなり悲惨なことになるというのを見かけたので、今後作る時には注意が必要です。
また、今回学んだ技ですが、炒め物で具材がくっつきそうなときには、少し水を足してやるのも良いみたいです。いずれにしても、目を離さなければ焦げ付く様な事にはならないという自信は持てました。
驚くほどくっつかないと言われているセラミックフライパンでも、強火にしないなどのコツを守らないと途端にくっつくようになるそうですし、どんな道具でも、快適に使うにはコツをしっかり守る必要があるのだと思います。
良かった所
- 炒め物が美味しい
- 餃子が焼き目も綺麗に美味しく焼ける
炒め物の美味しさは明確に分かります。私の場合、テフロンの時と鉄フライパンの時で油の量は実はそんなに変わっていません(テフロンの時でも、油は使っていました)。なので、この美味しさは、油の量が増えたことによるものではなくて、鉄フライパンの温度特性によるものだと思います。
餃子も問題なく焼けます。餃子は10個くらいずつ焼いています。餃子を取る際、多少下に付いていたとしても、鉄のフライ返しを使えばガリガリッとできるので問題はないです。餃子を全体に敷き詰めて最後にくるっとひっくり返して皿に盛るというのはまだやっていません。綺麗に剥がれるのか心配なのと、そもそもフライパンが重くてやるのが無理そうだからです。
総合すると、買って良かったです。
使用頻度はそれ程でもないので、まだ油のなじみが良いというほど育ってはいませんが、シリコンのコーティングも剥がれ、鉄の美しい黒い肌のフライパンになりつつあります。
今現在の様子はこんな感じです。写真では分かりにくいですが、目を近づけると、細かい網目の様な模様が見えます。
この鉄フライパンがとても良かったら、改めて「リバーライト 極ROOTS」を買っても良いかなと考えていたのですが、この無骨な鉄フライパンは一生使えてしまいそうなんですよね…
まとめ
私が鉄のフライパンに挑戦した時(まだ現在進行形ですが)の経験を書いてみました。個人的には、買って良かったと思っています。しかし、物欲は果てしなく、次はお昼のパスタ用にアルミかステンレスのフライパンも欲しいなあと思い始めてしまっています。
こういうの、プロっぽくて良くないですか? いかんいかん。
この記事が鉄フライパンを検討されている方の参考になれば幸いです。