ここ数年、納豆は自作して食べています。納豆は、大豆を発酵させて消化をしやすくしていますので、タンパク質の補給のためにも適した食品です。上の写真は、ちょうど今日出来たところの納豆です。
納豆はタンパク質の補給に適した食材
納豆は大豆からできています。大豆は「畑の肉」と言われるようにタンパク質が豊富です。茹で大豆で100gあたり16g(乾物だと100gあたり35g)ものタンパク質を含んでいます。ちなみに、豚肉(ロース、赤身)でも100gあたりタンパク質が23g(バラ脂身付きだと100gあたり14g)ですから、大豆の優秀性が分かります。
大豆にかぎらず豆というものはそのままでは消化が悪い傾向があります。そのため、日本では豆腐や納豆、味噌などの加工技術が発達しました。
納豆は、納豆菌による発酵を行うことによって大豆の消化を良くしています(ただしネバネバ成分により御飯を噛まないで飲み込みがちになるのでそこは注意)。
また、発酵の過程で健康に良い様々な成分が生成されます。
- ビタミンK → 骨形成の促進
- 食物繊維 → 腸内環境改善
- ジピコリン酸 → O157等に対する殺菌作用
- ナットウキナーゼ → 血栓溶解作用
- グルタミン酸ポリペプチド(ネバネバ)→ 肌に良い。胃壁の保護
一日に1パックの納豆を食べることで、8gのタンパク質が追加でき、更に色々な健康効果があるとなれば、私のように節約を目指す人は是非取り入れるべき食品です。
ちなみに、タンパク質は一日に【体重 x 1.0g】くらいは最低摂取することが推奨されています。体重80kgなら、一日に80gということですね。
自分が平均的に食べているもので計算してみると
- パン 100gで、8g
- 卵一個で、7g
- パスタ(乾物)100gで、13g
- ご飯茶碗1杯で、 4g
- 納豆 50gで、8g
- ヨーグルト 100gで、3.6g
参考: 栄養と味を妥協しない150円パスタの作り方(2016年3月版) - 煩悩退散!
これだけで既に、タンパク質が43.6gも取れます。これに、100円の鯖缶一つ(190g)でも食べれば、タンパク質が28.7g追加されて、72.3gとなります。体重が70kgの人ならば、別に高い肉を食べなくてもこれでタンパク質は十分賄えてしまうんです。
納豆を自作することの利点
スーパーで売っている納豆でも十分安いので自作によるコスト削減はほとんどありません。
自分の好きな大豆の種類を使える、パックのゴミがでないといった利点がありますので、私は納豆は自作して食べています(ちなみにヨーグルトも自作しています)。
例えば、下の記事で紹介した日本一の納豆「心和」でも使われている「鶴の子」という高級大豆を使って作ることもできます。
納豆自作53回目の様子
使用した大豆はトヨマサリ250gです。これを前日の寝る前から水につけて11時間浸漬しました。
私は、大豆を圧力鍋で蒸しています。圧力鍋に、蒸しのための台を置き、その上に大豆を入れたザルを入れる形になります。圧力鍋とザルは、赤い大豆を何回も蒸している内に赤い色がついてしまいました。
水で戻した大豆を入れた状態です。私が持っている圧力鍋では、一度に蒸せる大豆は乾物で250gくらいとなっています。大豆は、圧力鍋に入れる前に水をよくかけて綺麗にしています(一晩水につけていると結構臭いがでているので)。
圧力鍋で蒸す時間は、蒸気の音が出始めてから22分です。その後、火を止めて7分蒸らします。水に付ける時間と蒸す時間により出来上がりの納豆の固さが決まります。好みによりますし、季節により水の温度も違うので、適切に調整する必要があります。
大豆を蒸している間に、納豆菌の準備をします。私は純粋培養した納豆菌をネットで買って使っています。写真のように付属の小さじに一杯を、茶碗などに入れ、沸騰したお湯を小さじ2ほどかけて溶かしておきます(熱湯をかけるのは、納豆菌以外の菌を殺すためだそうです)。
また、発酵のためにはヨーグルティアという発酵器を使うのですが、このヨーグルティアの容器と、かき混ぜるための匙は、水を入れて電子レンジに2分ほどかけて蒸気殺菌しておきます(ヨーグルティアの説明書にある方法)。豆と納豆菌を混ぜるためのボールは、アルコールスプレーで殺菌してから水ですすいでおきます。
こちらが、蒸しあがった大豆の様子です。色は茶色がかり納豆ぽくなってきます。食べてみてちょっと柔らかいなと思うくらいがちょうど良いです(発酵の際に水分が抜けるため)。
蒸しあがった大豆をボールに移します。蒸気によるやけどに注意してください。このとき、ザルを圧力鍋から持ち上げるのがけっこう大変なのですが、ザルの端の豆を少し匙ですくってスペースを開けておいて、厚く折り重ねたキッチンペーパーをそのザルの端のあたりに当てた上で手でザルの端を掴むと良いです。また、口で息を上手く吐きかけて蒸気が手に掛からないようにコントロールするとやけどが防げます。
先ほどお湯に溶いた納豆菌をボールの中の大豆にかけて、匙で豆を潰さないように丁寧にかき混ぜます。
納豆菌を混ぜた大豆を、ヨーグルティアの容器に入れます。容器を揺すって平にし、表面に写真のようにラップを適度に隙間を開けながらかけます。納豆菌の繁殖には適度な水分が必要なようで、このようにすると適度に水分が保たれて納豆の出来が良いようです。
ヨーグルティアに容器をセットします。セットするときは、内ぶたはせず、ネジぶただけを付けます。その上にキッチンペーパーを敷き、その上に外ぶたを少し隙間を開けるようにして載せます。少し隙間を開けるのは、納豆の発酵必要な酸素が不足しないようにするためです。
44度、24時間にセットしてスイッチを入れます。
こちらが、24時間後の様子です。今回も上手く発酵しました。冷蔵庫で1日ほど寝かせてからが食べごろです。出来上がりで約500gの納豆になりました。これで大体一週間の量になります。
まとめ
納豆の自作について紹介してみました。タンパク質の補給になり健康にも良い食品が安く作れます。食費の節約効果は少ないですが、自分で作るのは楽しいですので、興味のある方は是非挑戦してみてください。

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