ここ最近、英国のEU離脱の話題が世間を賑わせています。離脱は良くない選択だとか、英国人は後悔しているとか。色々な議論を聞いていると、なんとなく似たような話をどこかで聞いたなあという気分になってきました。何か分かりますか?
それは、会社を辞める、辞めないの話です。
組織から抜けるのを阻止しようとする人たち
以前、下のような記事で、会社などの組織の怖さについて書きました。
そして、自分に合わない組織からは、躊躇なく抜ければ良いということを言いました。
これ、今回の英国のEU離脱騒ぎでも言えるなあと。
最初はEUという組織を作ってみんなで仲良くやったら経済も良くなるし良いんじゃないかと思って始めたと思うのです。
しかし、EUという組織が確立して大きくなっていくに従って、EUという組織自体が構成員の意志に反して動くようになって、誰もコントロールできないものになってしまっているのではないでしょうか。
英国は、「こんな組織からはもう出る」を選んだわけです。
そして、この英国の行動を馬鹿にしたり止めようとする行為も、会社を辞める・辞めないの時と同じです。
「会社を辞めてフリーランスになるだって?なんて馬鹿なことを。やめときな。」
「あなたのためを思って言っているんだよ」
もしかしたら、組織から離れる行動に反対するのは、いつも同じ人なのかもしれません。
そういう性格の人はどこにでもいるものです。
なぜ高齢者ほど離脱に賛成だったのか
また、今回の英国の国民投票では、若者ほど離脱に反対で、高齢者ほど離脱に賛成だったそうです。
これは、あるベンチャー企業が大企業になった後に入った社員(若者)と、創業メンバー(組織の成立過程を知っている人)との意識の差を想像すると分かりやすいのではないでしょうか。
創業メンバーは、その組織が無かった時の状態、理想に燃えてその組織を立ち上げた状態、その組織が大きくなり堕落していく状態、を知っているために、現状では駄目だということが分かります。
これが、今回高齢者ほど離脱に賛成だった理由だと私は思います。
これからどうなるか
体制が大きく変わるのですから、短期的には大きな混乱があるでしょう。
しかし、しばらくしたら、それなりの所に落ち着くのでは無いでしょうか。
ただ、少し心配なのは、人が1人会社を辞めるのと、国が一つEUから抜けるのでは、規模が違うことです。
人の規模では、その人の受け皿はいくらでもあります。新たに起業しても良いでしょう。まあ、生きてはいけます。
しかし、国の規模では、受け皿がいくらでもあるというわけではありません。受け皿は1つか2つといったところでしょう。
この規模の差がどのように作用するか、私には予測できません。
まとめ
今回の英国のEU離脱の話を聞いて感じたことを書いてみました。私は、組織から脱出したことのある者なので、どちらかと言うと今回の英国の選択を応援したい気持ちになります。おそらく私はそういう性格なのでしょうね。