今日のお昼も先週に引き続き、蕎麦打ちに挑戦しました。色々悩んだ挙句、麺きり包丁という蕎麦を切るための専用の包丁を買いました。使ってみると、あら便利!初めてまともに長い蕎麦を打つことに成功しました。
麺切り包丁を購入しました
下の記事で麺切り包丁の事を書いてから、しばらく悩んでいたのですが、やはり便利そうだし蕎麦を打つのには必須の道具であるように思えたので、思い切って買うことにしました。
購入したのは、下の「関孫六 麺切り包丁 AG-5021」という製品です。三千円台で買えるお手頃な麺切り包丁です。

- 出版社/メーカー: 貝印(Kai Corporation)
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刃渡りは24cmとそこそこあり、材質がステンレスなので素人にも扱いやすいだろうということで、これにすることにしました。
コスト回収も十分可能だと考えています。仮に年に100回蕎麦を作るとすると、一回34円ほどの計算になりますし、それを2年続ければ、一回17円となります。
もちろん、この麺切り包丁はうどんを打つときにも使えます(そのうちやろうと思っています)し、これまで普通の包丁を使っていた生パスタを切る作業も楽になるはずです。
いざ蕎麦打ちに挑戦
今回、麺切り包丁の導入に加えて、蕎麦打ち用の打ち粉も購入して使うことにしました。
蕎麦打ち用の打ち粉というのは、下のようなもので、普通の蕎麦粉よりもさらさらした部分から出来た蕎麦粉です。値段は普通の蕎麦粉よりは安くなっています。

大西製粉 そば打ち用 打ち粉 (打粉) 1kg アルミチャック袋
- 出版社/メーカー: 大西製粉
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後で書きますが、そば打ち用の打ち粉があるとやはり打ちやすいですし、結構再利用も出来そうなので、買っておくのが良いと思います。
他に、今回は
- 蕎麦粉: 一本挽き 80g
- つなぎ: 薄力粉 20g
- 加水率: 45.5%
- 水回しは手で(水は一気に入れる)
という設定で作りました。二八蕎麦です。
蕎麦粉はこれまでと同じスーパーで買った蕎麦粉です。つなぎは、強力粉が切れていたので薄力粉を使いました。
また、これまで水を混ぜる作業(「水回し」と言う)は、生パスタの時と同じようにスプーンで混ぜていました(これも邪道ですが)。
しかし、色々な情報を見ると、やはり手で混ぜるのが良いようなので、今回初めて手で混ぜてみました。
また、水もちびちびと入れるのではなく、ある程度一気に入れるようにしてみました(私の見た感じ、全体の80%くらいを最初に一気に入れて、最後残りの20%くらいで調整するとう方法が多いようです)。
手での水回しは難しい
粉に水を一気に入れて、手で混ぜてみると、これまでと対して変わらない水の量のはずなのに、粘りが強く、手にベトベトとまとわりついてきます。
「これは失敗だ」と思いましたが、なんとか生地を一つにまとめて、練りに入りました。
練りに入ると、生地はずいぶんと落ち着いて、最終的にはこれまでと同じような生地の固さになりました。最初のベトベトは何だったのでしょうか。
それにしても、この作業にはまだまだ熟練が必要そうです。
麺きり包丁は、結構ごつくて、所有欲はかなり満たされそうですね。
延しの計画
今回、刃渡り24cmの麺きり包丁が手に入ったので、最低でも20cm程度の長さの麺にすることを目標としました。
具体的には、下の図に示すように、横40cm程度の横長の四角形に生地をのばして、それを①、②の順で畳んでから、時計回りに90度向きを変えて縦に切っていきます。
この畳み方をすれば、たとえ②の折り目で麺が切れたとしても(実際切れやすい)、20cmの蕎麦になりますし、そこが運良くつながったら最長40cmの蕎麦になります。家庭で作る蕎麦としては十分な長さではないでしょうか。
私の持っている延し板の横幅が45cmなので、これが一番やりやすい方法だと考えました。
しかし、伸し方には少し工夫が必要です。
ネット上でよく見かける500gとか1kgとかの大量の蕎麦粉での蕎麦打ちの動画などを見ると、はじめに「角だし」という作業をして、丸い形の生地から正方形の形に変形させます。
しかし、私は100gくらいの一人分でしかも長い麺を打ちたいので、これをそのまま行うことが出来ません。「角だし」をしてしまうと、縦に長さが取られてしまい、十分横長の生地に出来ないことが多いためです。
ということで、今回は角出しはせず、最初から横長に伸ばしていくことを試みました。
まずは、下のように大体の縦長の形を作ります(後でどこかの段階で90度回転させます)。
適宜打ち粉をしながら生地を伸ばしていきますが、やはり専用の打ち粉があるとやりやすいと感じました。
頑張って伸ばしていくと、最終的には、長方形ではなく下のような菱型になってしまいました。ただ、一番長いところの長さは当初の予定通り十分ありそうです。
この生地を、打ち粉を十分に振りながら、計画の順番で畳んでいきます。
写真を撮るのを忘れてしまったのですが、これを左に折って、90度右に回転させれば出来上がりです。
まな板に十分に打ち粉をしいて、その上に畳んだ生地を置きます。生地の上にも打ち粉を十分ふってから、麺きり包丁での切りに入ります。
今回、駒板(定規の役割をする板)は買っていませんので、目視で切っていきました。
「なにこれ最高!」
麺が面白いように細くまっすぐに切れます(これまでに比べてということですが)。
やはり、専用の道具を使うのには理由があるのですね。
こんな感じで切った後は、麺切り包丁の前側の刃になっている部分を右から差し込み、蕎麦をほぐします。この作業を、「口開け」と言うそうです。
やりながら写真とっているので、その瞬間というものが撮れないので、分かりにくいですね。
最終的に、下のような蕎麦になりました。
切った蕎麦がくっつくということもなく、折り目の所も繋がっているようでした。専用の打ち粉をふんだんに使ったのが良かったのか、麺切り包丁を使ったことが良かったのか分かりませんが、とにかく良い具合に蕎麦が出来ました。
ただし、生地は少し薄すぎたようです。麺が少しきしめんのような形になってしまっています。
打ち粉はけっこう余ったので、回収して袋に戻しました。ネットの動画等を見ても、プロの方も打ち粉を回収して次の蕎麦打ちに使用しているようです。それらの動画をみると、上手い人ほど余計な粉を使っていません。見習いたいものです。
出来上がった蕎麦は、たっぷりのお湯で40秒ほど茹で、ボールにためておいた水で二回すすぎました。
試食
蕎麦を皿に盛ってみると、見た目からして、今までのものと違った長い麺になっていることが分かります。
特に長い蕎麦を取り出して縦に置いてみました。
二つ折りになって繋がっている蕎麦もあるので、当初の計画通り、一番長いもので、40cm程の蕎麦が出来たようです。
蕎麦つゆに付けてすすってみると、生地が薄かったため少し物足りない麺でしたが、やはり、長い蕎麦をすする感触はとても楽しいものです。嬉しくなりました。
パスタにしても、蕎麦にしても、うどんにしても、麺というものは本当に素晴らしい発明だと思います。なぜだか分かりませんが、麺を食べているととても楽しくなります。手間をかけて作る価値はありますね。
今回、長い蕎麦を作ることにはとりあえず成功したので、次は、もっと本物の蕎麦っぽい太さ・形の麺にすることを目標としたいと思います。
まとめ
麺切り包丁を思い切って購入して使ってみたところ、これまでになく長い蕎麦を作ることに成功しました。道具の力を借りたとは言え、とても嬉しいです。ずっと失敗続きでしたが、蕎麦の自作にも先が少し見えてきた気がします。しかし、まだまだ蕎麦の形も味も満足できるものにはなっていませんので、修行を続けていきたいと思います。