今日のお昼は、生パスタを作りました。S字形のショートパスタ「カザレッチェ(Casarecce)」です。このパスタは、マッケローニの応用のようなパスタですが、難易度は高めです。しかし、出来上がったパスタはモッチモチでソースの絡みもよく、作る苦労も吹き飛ぶようなパスタでした。
シチリア発祥のS字パスタ
カザレッチェ(Casarecce)は、シチリア州発祥のパスタで、意味は「自家製の」という意味だそうです。
以前作ったマッケローニと同系統の編み棒を使って整形するパスタですが、特徴は断面がS字型になっていることです。
いつものように、こちらの本を参考にして作りました。
この本では、マッケローニは難易度1ですが、このカザレッチェは難易度が最高の3となっています。
カザレッチェの作り方
今回、粉の配合は以下のようにしました。
- 日清自家製パスタ用小麦粉 85g
- 全粒粉 15g
- オリーブオイル 少々
- 塩 小さじ 1/5
- 水 52cc (加水率52%)
いつもより、全粒粉が多めです。
前の記事で紹介した本で、低精白の穀物がやはり良いということが書いてあったので、そんな気分になりました。
加水率はレシピの通りです。
いつものように生地を練って15分程寝かせておきます。
寝かせておいた生地を、包丁で1cm厚くらいに切り分け、それぞれを手で8mmくらいの太さの棒状に伸します。
伸ばした棒を、包丁で5cm幅くらいで切りそろえます。
これに、軽く打ち粉を満遍なくまぶしてから、編み棒(私は木の箸をつかっています)をマッケローニを作る時のように押し付けていきます。
マッケローニの場合は、ここから編み棒を前後にまわしていきますが、カザレッチェの場合には、編み棒を外して、ひっくり返して、また編み棒を押し付けます。
最終的には、下のように断面がS字になるように整形します。
以上が、本のレシピから読み取れる作り方なのですが、このS字に成形するというのが、結構難しいです。
かなり手間取りました。
やっているうちに、背中のよくわからないところの筋がピキッと痛くなる始末。
しかし、やっていく内に、段々とコツが分かってきました。
私が発見したそのコツを、惜しげも無く、ここで披露したいと思います!(どれくらい需要があるか分かりませんが…)
カザレッチェを作る時のコツを大公開
① まず、生地のすこし手前側に棒を押し付けます。
② 棒を押し付けながら手前に転がして、生地を半回転だけ回します。
そうすると、まだ生地の厚い所が手前に来ますので、棒を丁寧に外します。
③ 手前の生地の厚い所に棒を押し付けます。
④ 先ほどと同じように棒を手前に転がして、生地を半回転させます。
棒を丁寧に外します。この時、生地がひろがっていても構いません。
⑤ 手で上下を軽く潰すようにしてS字形を作ります。
こうすると、比較的綺麗なS字形を安定して作れます。
このやり方が正解なのかは分かりませんが、こうやって自分なりのやり方を「発明」していくというのも生パスタ作りの楽しさでは無いでしょうか。
出来上がりは、こんな感じです。最後の方に作ったものは、比較的綺麗なS字形になっています。
上で紹介した成形のコツを見出すまでにけっこう試行錯誤していたので、だいぶ時間を食ってしまいました。
20分くらいは成形で格闘していたと思います。
それでも、いちおうS字形のパスタを作ることができて、ひと安心しました。
最後に、これを調理して食べてみます。
茹で時間は、3分45秒としました。
また、ソースは、ボロネーゼ風ソース(バジル入り)にしました。
試食
いやー、もっちもちで美味しいです。
以前マッケローニを作った時は、大きさが少し大きかったので、今回は気持ち小さめに作ってみましたが、それが功を奏したようです。
丁度良い茹で上がりの大きさで、固さもいい感じです。
ソースの絡みも抜群ですね。
ボロネーゼ風ソースもなかなか美味しくできました。今回、畑で採ってきた細い香りの強いニンジンを使ったのも良かったように思います。
これまでで一番、作る時の苦労が報われたように感じられました。
最後に、このパスタの発祥の地のシチリア州といえば、シチリア島ですね。
シチリア島は、イタリア最大の島で、オリーブやワインの生産が盛んだそうです。
シチリア島でシチリア産のワインを飲みながら、こんなパスタをゆったりと食べてみたいですね。そんな妄想をしてしまいました。
まとめ
S字形のショートパスタ「カザレッチェ」を作ってみました。成形にはかなり手間取りましたが、出来上がったパスタはもちもちでソースの絡みも抜群のパスタでした。難易度は高いですが、挑戦しがいのある生パスタと言えるのではないでしょうか。