今日のお昼は、フォーの麺を手作りしてみました。前回フォーに挑戦した時には、完全に失敗したので、リベンジです。今回、本来のフォーの作り方からヒントを得て、百均で買った200円のプラスチックのコンテナを使った方法を試してみました。記事の最後に追記あります。
作るのが難しい米の麺
これまで、生パスタ、蕎麦、うどんの手打ちに挑戦してきて、そこそこ美味しいと思えるものを作ることに成功してきました。
その様子は、こちらを御覧ください。
しかし、挑戦した中でまだ成功していないのが、フォーです。
皆さんご存知の通り、フォーはベトナム発祥の米を使った麺です。
パスタやうどんは小麦粉を使いますし、蕎麦の二八蕎麦の場合には小麦粉をつなぎに使います。
つまり、麺といった場合、基本的には小麦粉なんですね。
したがって、これらの麺を作っていると小麦粉の性質にはだんだん慣れてきます。
しかし、米粉に関しては、これまで経験がほとんどなく、勘が働きません。
なので、一から方法を考えて、色々試していき、経験を積んでいく必要があります。
前回フォーに挑戦した時には、米粉と片栗粉と水を混ぜて電子レンジにかけ、それをこねて麺棒でのばして、包丁で切るという方法を試しました。
これは他の方のレシピを参考にしたものですが、完全な失敗に終わりました。
麺が、ほとんど溶けてなくなる感じのものになってしまったのです。
本来のフォーの作り方を真似てみる
今回試した方法は、フォーの本来の作り方により近いものです。
ベトナムでのフォーの作り方は、お湯を沸かした大きな鍋の上に布を引いておき、そこにペースト状の米粉を薄く引いて蒸気の熱で加熱して凝固させて、それを剥がすというものだそうです(その後、乾麺にするために乾燥する場合もある)。
今回、この「薄くのばして加熱」というところを、耐熱の大きめのコンテナと電子レンジを使って真似てみることにしました。
下の電子レンジで生春巻きの皮を作るというレシピを参考にしたものでもあります。
今回このために用意したのは、ダイソーで売っている200円の大きめのコンテナ(電子レンジOK)です。
粉の配合は次のようにしました。
- 米粉 80g
- 片栗粉 20g
- 水 100g (加水率100%)
上の生春巻きの皮のレシピでは、水120gとなっていますが、春巻きの皮よりは固めの方が良いと思い、水を少し減らしてあります。
粉に、水を入れ、良く混ぜて、これを15分ほど寝かせます。
寝かせたペースト状の粉を、先ほどのコンテナにお玉で入れていきます。今回、大さじ6(=90cc)くらいを一度に入れました。これは、全体の量の半量くらいとなります。
ペーストが全体に行き渡ったら、これを(蓋はせずに)レンジに入れて、2分ほど加熱します。
ここで、問題になったのが、レンジの皿がガタガタしていて、しばらくすると容器の水平が取れなくなってくることです。
そうすると、出来る麺の厚さが一定しないということになってしまいます。
結局、レンジの皿は取って、その上にコンテナを置いてレンジをかけることにしました。
しかし、それでも、皿受けがまわるのに従ってコンテナも一緒に回ってしまい、そのうちに水平が崩れてしまうようでした。
下が、レンジをかけた後の状態です。加熱によって、ペーストは弾力のある固形のシートに変化しています。一部、気泡が出来てしまっているところがありますが、これはレンジの時間が長すぎたのかもしれません。二回目はレンジをもう少し短くしようと思いました。
これを、丁寧にはがしていくのですが、これが結構難しかったです。
こんな感じで、一部破けてしまいました。
剥がしたシートは、予想していたよりも分厚く、フォーのような薄い平麺には出来そうもありません。
そこには目をつぶって、とにかく麺にしてみます。
打ち粉(米粉)を良く振り、麺きり包丁で切っていきます。幅は5mmくらいにすることにしました。最初は、畳まないで切ろうと思いましたが、上下で畳んで切った方がやりやすいと分かりましたので、そうしました。
ゴムのような、かなり弾力のある麺です。
切った麺には更に打ち粉をして、よくほぐしておきます。
そこそこ麺らしいものはできました。
これで半分の量が出来たことになります。
残り半分は、レンジの時間を1分に短くし、コンテナの上にラップをしてかけてやってみることにしました。前回より、気泡が少なく、いい感じです。
先ほどよりも綺麗に剥がれました。
先ほどと同じように切って出来上がりです。
全部でこれくらいの量の麺となりました。
前回、麺がほとんど溶けたようになって切れ切れになってしまったという経験から、麺の茹で時間は極短く30秒くらいとし、茹でた後に水で締めるということは行いませんでした。
茹でた麺に、あらかじめ作っておいたスープをかけ、肉味噌、胡瓜、紫蘇、バジルをのせて、出来上がりです。
結構、それらしくなったのではないでしょうか。
なお、これらの野菜類は全て自分で栽培したのものです。しかし、残念なことに、プランターのパクチーは花が咲いて枯れてしまい、入れることが出来ませんでした。フォーが似合いそうな夏には(日本だと?)パクチーはとれないのですかね。
試食
食べてみると、前回とは違い、ちゃんと長い麺になっていました。
これは大きな進歩です。
しかし、食感はというと、少しモタっとしたような、粉っぽい感じで、美味しいとは言えないかなという感じ。
ただ、まずいというわけでもなく、65点~70点くらいでしょうか。
ちなみに、茹で時間が短かすぎたのかと思い、試しに残っていた麺の切れ端を長時間煮てみましたが、モタっとした食感はそのままに単に柔らかくなるだけでした(色も乳白色のまま)。
考察と今後の方針
今回、それなりの麺を作ることは出来たのですが、いくつか問題点もありました。
- 加熱した後の麺シートを剥がすのが綺麗にできない
- 麺の厚さがフォーにしては厚すぎた
- 出来上がった麺の食感がイマイチ
麺シートを剥がすことがスムーズに出来ないと、綺麗な長い麺を作ることは出来ません。
この点について今考えているのは、下のような方法です。
- 米粉のペーストをひく前に、下にクッキングペーパーなどを敷いてくっつくのを防ぐ
あるいは
- コンテナの上にラップを張り、その上にペーストを引いて、レンジをかける。
後者は、参考にした生春巻きの皮の作り方により忠実にということですね。
また、コンテナを使う方法ではなく、例えば、フライパンにお湯を沸かして、その上にバットなどを置いてそこにペーストを引くといった方法も考えています。
麺の厚さについては、一度に流し込む米粉ペーストの量を減らせばよいでしょう(レンジをかける回数が増えてしまいますが)。
食感については、加水率や片栗粉の量などを色々試すことを考えています。
まとめ
今回、百均で買った大きめのコンテナに米粉のペーストを敷いてレンジをかけるという方法でフォーの麺を作ることに挑戦しました。いちおう、米の長い麺はできたのですが、食感はイマイチでした。フォーに関しては、まだまだ試行錯誤が必要そうです。
追記: この挑戦の次に、コンテナから生地をはがしやすいように工夫してみた時の記事はこちらです。