今日のお昼は、蕎麦を打ちました。この前に引き続き、殻ごと石臼で挽いた蕎麦粉を使った十割蕎麦です。今日のメインは、駒板を買ったので、それを使って蕎麦を切ってみることです。
最近、打った蕎麦の出来の向上が鈍ってきた気がするので、道具なども少しずつどういうものが良いのか検証していこうと考え始めています。
まずは、駒板です。
駒板とは、蕎麦を切る時に定規の役割をする道具で、私はこれまで、駒板の代用として空き箱の蓋を使ってやっていました。
空き箱を使ったこの方法でも、なにも無いよりは蕎麦がかなり切りやすくなるのですが、不満も出てきました。
というのも、蕎麦を切った後に包丁を斜めに傾けて、次の蕎麦の分だけずらすという動作が上手くできないのです。箱の蓋の高さがけっこうあるせいか、滑りすぎるせいか分かりませんが、上手くできません。
そこで、思い切って、駒板を購入してみました。
購入したのは、アマゾンでもかなり安い部類の駒板です。私が注文した時は、値引きがかかっていて、アマゾンプライム対応で1000円でした。

パール金属 そば打ちま専科 こま板 (めん切り板) H-5421
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届いた箱を開けてみると、こんな駒板が入っていました。
写真で分かる通り、手でつかむための棒が付いたタイプの駒板です。蕎麦打ちの情報を見ていくと、この棒がない駒板を使っている方が多いようですが、そのタイプだと結構値段が高くなるようですので、まあ、最初はこのくらいで良いでしょう。
材質は「天然木」としか書いていないので良く分かりませんが、駒板の下面は結構ざらざらしていて、そんなに質の良い木ではなさそうです。もしかしたら、紙やすりなどをかけて滑らかにした方がいいかもしれません。
それから、本題ではないですが、上の写真のパッケージの「切られる」という表現はちょっと変ではないですか? 「切ることができる」という可能の意味で「切られる」って使えるのかな?
それはさておき、早速、そばを打ってみます。
今日の蕎麦打ち
今日の粉の配合は以下のとおりです。
- 殻入り石臼挽き蕎麦粉 100g
- 水 50+2cc (最終加水率 52%)
前回は、49%+α の加水率で、少し固く感じましたので、今日は加水率50%をターゲットにして打ち始めました。しかし、50ccではまとまりが悪かったので少し水を足して、最終的な加水率は52%程度になりました。
加水の仕方も、今日はいつもと少し変えてみました。
これまでは、少し小さめのボウルでスプーンで混ぜていたのですが、今日は、少し大きめのボウルを使い、最初の加水(80%程度の水を入れる)では、スプーンではなく、菜箸で勢い良く混ぜて水をなじませました。
本来なら、もっと大きな深さのあまりないこね鉢で手を使ってやるものですが、できるだけそれを真似るという意図です。
ある程度混ざったら、今度は、両手でダマをほぐしていく感覚で、できるだけ水が満遍なく回るようにしてみました。
色々な蕎麦打ちのサイトの情報を見ると、そういうやり方をしているようですね。そして、水が満遍なく回ったところで、残りの水を入れると、生地がだんだん大きな塊にまとまってくるそうです。
今回は、最初に用意した50ccを全部入れても足りない感じだったので、水を足して2ccほど足した時点で生地がまとまり始めました。
まとまった生地は、今度は菊練りという作業を行って、だんだんと表面がなめらかな丸い塊にしていき、最後に継ぎ目をつぶして、丸い扁平の塊を作ります。
こんな感じです。
これを、麺棒で伸ばしていきます。最終的には、四角い形にするのですが、なかなかきっちり四角にすることは難しいです。特に、最初の丸が歪んでいると、その後の生地も変な形になってしまいます
今日は、こんな形になりました。少し歪んでいます(右辺は何故か一直線ですね)が、まあ、いいでしょう。
これを4つ折りに畳んで、麺きり包丁で切っていきます。
先ほどの駒板をあてて、切っていきます。そして、切った後に、包丁を傾けると、確かに少し駒板がずれて、次の蕎麦の分の生地が見えるようになりました。そして、またそこに包丁を入れていきます。これの繰り返しです。
ずれる量は、なかなか安定しませんでしたが、駒板を使った方がかなりやりやすい印象でした。やはり、道具にはそれを使う意味がちゃんとあるのですね。
切り終わった蕎麦はこんな感じです。
太さが一定しないのは相変わらずですね。これから駒板の使い方をもっと練習して、一定した太さの蕎麦を切れるように頑張りたいです。
茹で時間は、前回よりも少し長めの55秒としました。
茹で上がった蕎麦は、水で洗って粗熱を除き、最後に冷蔵庫で冷やしておいた水で締めます。
試食
出来上がりはこんな感じ。良い感じの濃い色です。
今回、つゆの作り方も、少し変えてみました。
これまでは、電子レンジで出汁をとっていたのですが、電子レンジの中で沸騰しすぎてしまい、せっかくの出汁がこぼれて無駄になるという事故が立て続けに起こったので、今回はそれを止め、ケトルで沸かしたお湯を鰹節にかけ、そこに、規定量のかえしを混ぜて、鰹節を入れたままで冷蔵庫で冷やすという作り方をしてみました**。
水出しで出汁をとるという方法を少し取り入れた感じですね。
この方法の良い所は、出汁を取った後の鰹節を、蕎麦と一緒に食べられるところですね。捨てるのは勿体無いので、いつもは出汁を取った後(ということは前日の夜寝る前)、に食べるのですが、この出がらしのパサパサした鰹節だけを寝る前に食べるのは、結構辛いです。
一方で、この方法には、もしかしたら、鰹節の嫌な臭みがつゆに出てしまうといったデメリットがあるかもしれません。やってみないことには分かりませんので、とりあえず挑戦です。
早速、出来上がった蕎麦をこのつゆで食べてみました。
こんな感じで、下には、鰹節が沈んでいます。表面には少しだけ油分が浮いているようにも見えました。
蕎麦をつけて食べてみると、つゆに嫌な臭みはなく、これまでのつゆと同様にとても良い味です。ただし、一晩つけている割には、鰹節の香りは弱いと感じました。やはり沸騰させたほうが出汁は強く出るのかもしれません。
下に沈んでいる鰹節は厚削りのものなので、食べる時に蕎麦の方にまとわりついてじゃまになるということもありませんでした。
蕎麦は、前回より長く繋がっているものが多く、全体の1/5くらいは折り目のところで切れずに繋がっているという印象でした。食感は、モタっとしていた前回とは違い、シャキッとしていて美味しいです。
最後に、蕎麦湯を入れて、鰹節の入ったスープのような感じで楽しみました。
鰹節は、一晩つけておいたぶん柔らかく、食べやすくなっていました。しかし、噛むと生臭い味が少し残っていて、もしこれが外に出てきてしまうとまずいことになりそうだと思いました。
ともかく、とても美味しいそばでした。
まとめ
前回に引き続き、殻入りの石臼挽きの蕎麦粉で十割蕎麦を作りました。駒板を導入したり、水回しの方法を変えたり、蕎麦つゆの作り方を変えてみたりしました。まだまだ完璧な蕎麦には程遠いですが、少し改善が見えたので、良しとします。
次に、少し考えてみたいのが、そばを茹でる時の蕎麦の投入方法です。投入する時にやり方によって蕎麦が切れることがあるのでは?という疑いを持つようになったからです。