今日のお昼は、蕎麦を打って食べました。ちょっと新しい試みとして、つなぎに何か違うものを使ってみようということで、粘りのある「根昆布」を使ってみました。海草の布海苔をつなぎとして使う、新潟の「へぎ蕎麦」の真似ですね。やってみると、かなり多くの蕎麦が長く繋がって出来て、つなぎとしての効果が実感できました。
蕎麦のつなぎ色々
蕎麦粉は繋がりにくいため、麺を作る時には色々なつなぎが使われます。
一番よく使われるのは小麦粉ですが、それ以外にも、卵、山芋、布海苔、ヤマゴボウ、大豆、トロロアオイ、魚のすり身、等々を使った蕎麦が各地方で作られています。
要するに、粘りがあれば良いわけですね。
また、少し方向性の違う方法としては、お湯で練ることでデンプンを糊化させてその粘着力でつなげる「湯ごね」という方法もあります。
新潟の名物蕎麦「へぎ蕎麦」
新潟魚沼地方の名物「へぎ蕎麦」は、海草の布海苔(ふのり)をつなぎとして使う蕎麦です。ツルッとした喉越しと、コシの強さが特長です。
このへぎ蕎麦、以前、東京で食べたことがあって、とても美味しかったので、もう一度食べたいなあと思っていたのですが、新潟や東京以外では食べられるお店はなかなか無いですね。
布海苔をネットで取り寄せて、自分で作ってみることも考えましたが、布海苔を使ってへぎ蕎麦を作るには、布海苔を処理するために銅の鍋が必要そうなのですが、銅の鍋なんて持っていないです。
https://www.miyamoto-seifun.co.jp/seihun/cooking/hegisoba.htm
そこで、少し妥協して、へぎ蕎麦の真似をした海草の粘りを使った蕎麦を打ってみようと思いました。
使ったのは「根昆布」です。確か、根昆布って、とても粘りが強いんですよね。
さっそく、スーパーで「根昆布入とろろ昆布」を買ってきました。
(途中まで、根昆布とガゴメ昆布を混同していたのですが、粘りで有名なガゴメ昆布はまた別の種類の昆布なんですね)
蕎麦打ちレポート
材料
- 殻入り石臼挽き蕎麦粉 100g
- 根昆布入とろろ昆布 3g
- 水 52cc (少し追加)
とろろ昆布は、水で溶くのか、お湯で溶くのか、溶いた後に粘り成分だけこして使うのか、あるいはミキサーで細かくして入れるのかなど、いろいろ迷いましたが、とりあえず水で溶かしてそのまま練りこんでみることにしました。
昆布は手でよくほぐして、細かくしました。
そこに、水52ccを加えて、よく混ぜます。
思ったほどの粘りは無いようでした。「根昆布入り」とは言ってもそんなに入っていないのかな。
水に溶かした昆布を、蕎麦粉に入れて、即座に混ぜていきます。3gの昆布でもけっこう昆布の割合は高く感じますね。
満遍なく混ぜた状態です。
ただ、玉がまとまってくるにはまだ少し水が足りないようです。そこで、少しばかり水を追加で入れて、まとめていきました。
これをいつものように、延し棒で伸ばしました。生地は感覚としては、少し固くて水分が少なめに感じました。実際、伸した生地のフチは少し荒くなっています。
伸し終わった生地は、4つ折りにして、この前買った駒板と麺切り包丁で切っていきます。
昆布の繊維のせいでうまく切れないということもなく、いつもの蕎麦のように切れました。ただ、切った麺が少し包丁にまとわりつく傾向はあるようでした。
生地が固めだったにもかかわらず、切った蕎麦にはしなやかさがあるように感じました。昆布のつなぎのおかげでしょうか。
こんな感じです。
アップにするとこんな感じです。
一番切れやすい折り目の所もしなやかに曲がっていて、ヒビは出ていません。いい感じですね。
茹で時間は、50秒としました。
出来上がりです。
蕎麦のつながり具合はかなり良いです。
以前やった「湯ごね」の時や外一蕎麦を作った時に匹敵するかそれ以上に繋がっているように感じました。
しかし、特に昆布の香りがするということもなく、風味は十割蕎麦と殆ど変わらないように感じました(最近、鼻の効きが悪いのでそのせいかもしれませんが)。また、へぎ蕎麦のようなつるりとした食感があるわけではありませんでした。使った昆布の量が少なかったのかもしれません。
とはいえ、ただでさえ健康によい蕎麦にそれなりの量の昆布が入っていますので、相当健康に良い蕎麦になっているのではないかと思います。
いずれにしても、とても美味しい蕎麦でした。
茹で時間の問題かもしれませんが、僅かに蕎麦がモッタリしている感覚がありました。なかなか完璧な出来とは行きませんね。これまでで一番良く出来たのは、やはり上の記事の外一蕎麦を作った時で、これからは、いかにこの回を超えるかの挑戦になりそうです。
まとめ
根昆布入のとろろ昆布をつなぎにして、蕎麦を打ってみました。蕎麦の繋がりはととても良く、つなぎとしてはかなり優秀な部類に入るのではないかと思いました。次にやる時はもう少し昆布の量を多くして、海草の風味も感じられるようにしてみたいですね。また、今回少し誤解していた「がごめ昆布」もいつかつなぎとして使ってみたいです。