今日のお昼は、生パスタを食べました。作ったのは、「のどを詰まらせた僧侶」という意味の「ストゥロッツァプレーティ(Strozzapreti)」というパスタです。
のどを詰まらせた僧侶「ストゥロッツァプレーティ(Strozzapreti)」
「ストゥロッツァプレーティ(Strozzapreti)」は、イタリア・ロマーニャ地方のパスタで、短冊形の生地をねじって棒状に成形したパスタです。
この奇妙な名前の由来には、諸説あるようです。生地をねじる様子が喉をつまらせるのをイメージさせるとか、美味しすぎて僧侶が喉をつまらせるほどだとか。
このパスタは、『プロのためのパスタ事典』を購入する前、本のサンプルで見たときから、作ってみたいなと思っていたパスタです。

- 作者: 西口大輔,小池教之,杉原一禎
- 出版社/メーカー: 柴田書店
- 発売日: 2014/04/28
- メディア: 単行本
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早速、今日の生パスタづくりの様子を御覧ください。
ストゥロッツァプレーティ作りの様子
材料
- 00粉「カプート クオーコ(旧サッコロッソ ピッツァイオーロ)」100g
- 塩 1g
- 水 45g (加水率48%)
小麦粉は、前回と同じイタリア・カプート社の00粉です。最近、ダイエットのため小麦粉は80gにしようと思っていたことを忘れて、100gとしていまいがちですね。やっぱり80gだと食べた足りないんですよね。
『プロのためのパスタ事典』には、二種類のストゥロッツァプレーティが紹介されています(p84, p85)。
一つは、短冊形の生地を手の平でコヨリを作るようにねじって作るもの。もう一つは、のし板の上で丁寧にねじって作るものです。後者は、リストランテ仕様だそうです。どちらも00粉と塩と水だけの生地を使います。
今日は、前者の、手の平で作る方法でやってみました。ただ、水の量については、前者は45%、後者は48%~50%となっていましたが、後者の48%を採用しました。
水回し&こね
水に塩を溶かしたものを、少しずつ小麦粉に混ぜて、全て入れたら生地をまとめます。
五分ほどのし板の上でこねて、最後に丸くします。
前回加水率40%の時は生地がなかなかまとまりませんでしたが、48%あるとそこそこまとまってくれる感じですね。
のし
基本的に、蕎麦やうどんを作る時と同じ方法で伸ばしました。
まず、手である程度の円盤型に伸ばします。
さらに麺棒で円形に伸ばします。そこそこ楽に伸びてくれる感じでした。
ここから、生地をある程度の四角にするための「4つ出し」をします。
生地がくっつかないように、打ち粉を縦にして、麺棒で巻いていきます。
生地の真ん中あたりを押すようにして転がすと、真ん中の部分の生地が伸びて菱形のような形になります。
90度回転させて生地を広げ、同じことを別の角度でも行います。
さらに、残りの2つの方向も同じように行い、最後に45度回転させて生地を広げます。
こんな感じです。まあ、きっちりと四角形にするのは難しいですね。
これをさらに伸ばして目的の厚さ(今回は1mm)にします。4つ出し直後は、対角線以外の所が厚くなっているので、そこを麺棒で伸ばしていきます。
こんな感じになりました。
成形
伸ばした生地を、3cm x 8cmの帯状に包丁で切ります。
これを両手でコヨリを作るようにしてねじるのですが、せっかく作った生地を台無しにしてしまいそうで、ちょっと怖いです。
目的の大きさは、太さ7mm程度、長さ16cmなのですが、これだと少し太くて短い感じですね。
作っている時には、気づかなかったのですが、はじめ8cmの帯が最終的に16cmになるということは、結構生地を伸ばしながらねじったら良かったのかもしれません。
なお、『パスタ事典』でも、ねじるときの具体的な動きは載っていないので、下の動画などを参考にするのも良いかと思います。
この動画をみると、必ずしもはじめに8cmの長さの帯に切らなくても、長い帯をそのままねじっていって適切な長さのところで手でちぎるというのでも良いようですね。
また、捻ったものが解けないように、ある程度は強くねじったほうが良いようでした。
こんな感じに出来ました。ねじり具合が、一本一本違っているこの乱雑さが良いですね。
茹で
『パスタ事典』では、茹で時間は、12分や10分と書いてあるのですが、この部分の担当のシェフの場合「冷凍された生パスタから茹でる時間」ということですので、今回は、少し短くして、8分としてみました。
(この本、著者が3人いて、それぞれのレシピで前提が異なったりするので、そこは注意が必要です)。
茹でたパスタをソースと和えて出来上がりです。
食べてみる
こんな感じに出来ました。
「ストゥロッツァプレーティのアラビアータ」です。
お手本に比べてずいぶんとボテッとした外観のパスタになってしまいました。
やはり、もう少し細くなるまで伸ばした方が良かったように思います。
それはさておき、なかなか美味しそうではあります。
早速食べてみます。
ちょっと固めのものもあり、ちょうどよい茹で具合のものもあり、このばらついた感じが手作りの生パスタらしく、楽しくなります。
かなりの食べごたえがあり、美味しいからと言って急いで食べたら確かに喉が詰まってしまいそうなパスタですね。
これ以上茹でると、フニャッとしたものも出てきてしまったでしょうから、茹で時間は、今回の8分で良かったように思います。
アラビアータソースは、本当に小さな鷹の爪一本しか使っていないのに、かなりの辛さがでていました。
ソースは、食べ終わった時に少し皿に残りましたので、『パスタ事典』で言われている「パスタシュッタ(乾いたパスタ)」状態よりは少し柔らかかったようです。ちょうどよい具合にソースを作ることはなかなか難しいですね。
まとめ
「ストゥロッツァプレーティ(のどを詰まらせた僧侶)」という奇妙な名前の生パスタを作ってみました。短冊形の生地を手の平でコヨリを作るようにしてねじるのですが、ものによってねじり具合が違い、食感も違ってくるところが面白いパスタでした。 これまで挑戦した数々の生パスタについてはこちら