今日のお昼は、生パスタにしました。挑戦したのは、螺旋状のロングパスタ「サーニェ・ンカンヌラーテ(Sagne 'ncannulate)」というちょっと変わった名前のパスタです。
螺旋のパスタ「サーニェ・ンカンヌラーテ(Sagne 'ncannulate)」
サーニェ・ンカンヌラーテ(Sagne 'ncannulate)の「サーニェ」はイタリア南部のシート状のパスタのことで、「ンカンヌラーテ」は「筒状にした」という意味です。
つまり、細長いシート状の生地を棒に螺旋状に巻きつけて筒にして作ったパスタということですね。
いつものように、『プロのためのパスタ事典』で紹介されているパスタです。

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螺旋状のパスタと言えば、以前に挑戦した「フジッリ・ルンギ」がありますね。
こちちは、棒状に手延した麺を棒に巻きつけて作りましたが、今回は、シート状の生地を巻きつけるところが違います。
では早速、今日の生パスタ作りの様子を御覧ください。
サーニェ・ンカンヌラーテ作りの様子
材料
サーニェ・ンカンヌラーテ:
- デュラム小麦粉 45g(日清自家製パスタ用小麦粉)
- 00粉 45g (カプート クオーコ)
- 水41.4g(加水率46%)
- 塩 0.8g
デュラム粉と00粉の半々の配合です。加水率が低めの46%ですね。
パンチェッタのトマトソース:
- パンチェッタ(自家製) 30g
- オリーブオイル 小さじ1
- ニンニク 1片
- 唐辛子(自家栽培) 1/3本
- トマトジュース 200g
- オレガノ、胡椒少々
ソースは、自家製のパンチェッタを使ったシンプルなトマトソースにしました。
自家製パンチェッタを作った時の様子はこちら:
こね
いつものように、塩を溶かした水を少しずつ粉に混ぜていき、生地に水を入れ、まとめていきます。
加水率が46%なので、パサついた感じですが、しばらくするとまとまってきます。
ある程度まとまってきたら、のし板の上で5分ほど滑らかになるまでこねます。今日は、低加水率の割には生地のまとまりが良かったです。
昨日書いたパン作りに比べて、パスタの生地は全くベタベタしないので扱いやすいものですね。
こう言ってはパスタには失礼かもしれませんが、パンの方がより面倒くさい技術を必要とする高度な食べ物だと感じました。個人的には、パスタの方がパンより好きですが。
自作に挑戦する場合には、生パスタや蕎麦などの麺類から始めた方が入りやすいでしょうね。
こねた生地は、乾燥しないようにラップをして15分程寝かせます。
寝かせると、水が染み出してきてしっとりします。
伸し
厚さ3mmまで麺棒で延します。
そこそこ上手く4角形に伸ばすことが出来ました。
麺棒でのパスタ生地の伸ばし方については、こちらで少し詳しく書いていますので興味のある方は御覧ください。
成形
シート状の生地を、幅1.5cm、長さ18cm位の帯状に切ります。
切った帯状の生地を、太さ4mm程の棒に巻きつけていきます。
今回は、フジッリ・ルンギの時にも使った金串を使いました。
この金串を引き出しから取り出そうとした時に、誤って左手の手の平に軽く刺してしまいました。
少し刺しただけなのに、痛い。
血が少し滲んでいますが、大事には至りませんでした。取り扱いには注意ですね。
気を取り直して、成形していきます。
生地を棒の右端にこのような形で巻きつけ始めます。
右端を手でおさえながら、金串を回して生地を螺旋状に巻き取っていきます。
この時、のし板に押し付けながらやると綺麗にできるようでした。
くるくる巻いていくのはなかなか楽しいです。
金串を軽く回して、巻きつけた生地を外します。
今日の生地は加水率が適切だったのか、簡単にはずれました。
これ、どこかで見たことがある形状だなと思ったら、これですね。

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これで全部です。できる本数は少なめですね。
本の通りの3mmにはしたつもりですが、かなりボテッとしていて、生地はもう少し薄く伸ばした方が良かったかなと思いました。
茹で
本の茹で時間は5分となっていましたが、生地が厚そうだったので様子を見ながら5分30秒としました。
ソースと和える
ソースは、パスタを茹で始める前に準備を始めます。
少量のオリーブオイルをしき、解凍したパンチェッタを焼きます。
ある適度表面が焼けたら、刻んだニンニクと唐辛子を入れ火を通します。
そこへトマトジュースを入れ、オレガノや胡椒で味を整え、適当なとろみになるまで煮込んだらソースは出来上がりです。
パンチェッタの塩気が強いので、塩は入れませんでした。
ソースと茹で上がったサーニェ・ンカンヌラーテをよく和えて出来上がりです。
食べる
出来上がりました。
「サーニェ・ンカンヌラーテ 自家製パンチェッタのトマトソース」です。
なかなか良さそうです。
アップはこんな感じ。
早速、食べてみましょう。
おお!これは美味いです。
とても独特の食感です。
同じ螺旋のパスタのフジッリ・ルンギは丸みがプリッという食感でしたが、このサーニェ・ンカンヌラーテは、平麺パスタのタリアテッレと筒状パスタのマカロニの食感が合わさったようなと言ったら良いでしょうか。
そして、ソースの絡みが抜群です。
噛むとソースがパスタの中からジュワ~と出てきますね。
これまで作った生パスタの中でも最高峰のソースの絡み具合と言ってもいいかもしれません。
筒とは言え途中途中に切れ目があるのでソースが入りやすく、しかも、いったん入ったソースは筒の中に保持されるのですね。
結果的にかもしれませんが、かなり計算された形状のように感じました。
やはり生地が厚かったためか噛みごたえはかなりしっかりしていましたが、個人的には、もう少し柔らかめの方が良いかなと思いました。生地を薄くするか、茹で時間を少し長くするかしたらよかったと思います。
また、パスタの表面が多少ザラつく感じもしました。
これはソースの絡みのためにはプラスに働いていたかもしれませんが、個人的には、パスタの表面はツルッとしているのが好みなので、もう少し改善できればというところですね。加水率、打ち粉、茹で時間、そこら辺が関わってそうです。
まとめ
螺旋状のパスタ「サーニェ・ンカンヌラーテ」を作ってみました。平麺パスタと筒状パスタをあわせた独特の食感をした、ソースの絡み抜群のパスタでした。結構気に入ったので、これからも作っていきたいと思います。