今日のお昼は蕎麦にしました。蕎麦を打つのにもだいぶ慣れてきて、打ち始めから食べ終わりまで1時間くらいで出来るようになりました(まあ、蕎麦は出来たら食べるのはすぐですからね)。このくらいになると、気軽に蕎麦を食べることが出来る感じになりますね。さて、今日は、前回と同じく夏蕎麦の新そば粉で十割蕎麦を打って、それを自家栽培の辛味大根を薬味に食べました。加水率を前回よりも少し高めにしてみたところ、固めで歯切れがよく、香りもそこそこする美味しい蕎麦が出来ました。
加水率を上げて十割蕎麦を打つ
前回、加水率を47%と下げて十割蕎麦を打ってみたのですが、結果はあまりよろしくありませんでした。
そこで、今回は逆に加水率を49%と少し高めにして十割蕎麦を打ってみることにしました。
では早速、今日の蕎麦打ちの様子を御覧ください。
今日の蕎麦打ち
材料
- 石臼挽き蕎麦粉120g(長野県産、2016年夏新そば)【蕎麦粉ID: 7】
- 水 58.8g (加水率、49%)
いつもは十割蕎麦を作る場合には蕎麦粉100gでやっていますが、今回は120gでやっています。
この前、蕎麦粉で作る生パスタ「ピッツォッケリ」に挑戦した時に、この蕎麦粉を80g使ったので、その時の端数の20gを使うためです。
蕎麦粉は大体1kgとか500gとか100g単位で売っているので、1食で使う量を100gで統一すると蕎麦粉がピッタリ使えて良いのですね。小麦粉がつなぎとして入れる場合には、小麦粉を20g足して「外二蕎麦」にするとちょうど良いです。
この蕎麦粉を使ったパスタも、なかなか独特の味わいで美味しかったです。
水回し&こね
いつものように、80%-20%法です。最初に水の80%程度程を一気に入れて、均一に混ぜてから、残りの20%を2回ほどに分けて入れて、生地をまとめていく方法です。今日は、実際には、90%-10%位になっていたかもしれません。
こんな感じで窪みを作って水を入れ、水の上に堰になっている粉をかけていく感じで水を隠し、堰が切れて水が溢れ出したら、一気に右手で全体をかき混ぜます。
かき混ぜたら、水がまんべんなく行き渡るように、粉を手の平で揉みほぐすようにしていきます。
この時、右手の指にはベトベトの蕎麦粉が付いていると思いますが、乾いた部分の蕎麦粉をそこにぶつけてこする 合わせるようにすると、次第にベトベトが無くなり取れやすくなります。指に付いた粉はそんな感じで早めに落として置くと後の作業がやりやすい良いようです。
こんな感じで、全体がしっとりしたおからのようになります。
ここへ残りの水を少しずつ入れて、生地をまとめていきます。説明は難しいのですが、生地を手の平で軽く圧力をかけながら押し回して、小さい玉を沢山作り、それを転がしてだんだん大きな玉につなげていくという感じです(ここのやり方はまだ自分でもこれでいいのか少し迷っています)。
このくらいにまとまったら、こね鉢の中でこねます。今回は、長い棒のよう伸ばしてから折り畳む方式で5~6回こねました(折りたたんだら方向を90度変えて同じことをする)。
こね完了の時の生地の様子です。
この後、のし板の上で菊練りを70回程して、最後にとんがり帽子にします。
加水率が高めなので、菊練りのときにも生地の柔らかさが感じられました。ただ、水の入れすぎという感じでもなく、良い固さでした(何をもって良いというかは自分でも分からないのですが)。
トンガリ帽子を上から手で押しつぶして、生地の準備は完了です。
伸し
伸しもいつもと同じ方法で行いました。
まず、手の平である程度伸ばします。
次に、麺棒を使って伸ばし、4つ出しを行います。
4つ出しをすると、このようにある程度四角形なります。
肉分け、本のしをして、最終的には、こんな感じになりました。
生地が柔らかくて、のしはかなり楽でした。また、四角形をそこそこ保ったまま伸ばすことが出来ました。
加水率やつなぎの有無で、綺麗に伸ばしやすいかが影響を受けるようですね。個人的には、十割蕎麦の時の方が伸し自体はやりやすいように感じます。
切り
打ち粉をしながら、生地を4つ折りで畳みます。
結構きれいな四角形になっているので、長い蕎麦が多く取れそうです。
今回の麺帯の幅は13.5cmでしたので、「切りべら23本」にするための切り回数は101回となります。
実際切ってみると、95回と少なめになってしまいました。計算すると、蕎麦の平均幅は1.40mmで、目標の1.3mmより太いですね。まだまだ切りは安定しません。
茹で時間は60秒としました。
茹でたらすぐに食べたいので、辛味大根は蕎麦を茹でる直前に大根おろしにしておきます。おろしてから時間が経つと辛味が弱くなるそうなので、このタイミングでおろすのがベストでしょう。
食べる
出来ました。
茹で上がった蕎麦を水で締めて皿に盛る時から、かなりつながりが良いことが分かりました。これは期待できそうです。
蕎麦のアップはこんな感じです。そこそこエッジも立っているし、しなやかさも良いようです。
では早速食べてみましょう。
おお!
なかなか良いです。
固めで、歯切れの良い蕎麦になっています。
固めだとは言っても、パサついた感じは全然無く、ちょうど良い噛みごたえです。
蕎麦のよい香りもします。
蕎麦のつながりも十割蕎麦にしては良いですね。やはり加水率が高いとつながりは良くなるようです。
個人的には、表面が少しツルッとして、噛んだ時に弾力のある蕎麦というものを目指して作っているのですが、今日のこの食感もありだと思いました。
今日の蕎麦を食べて、蕎麦は毎回出来が違う一期一会なところが良いのかなと思えてきました。蕎麦に限らず何でもそうなのかもしれませんね。
自家栽培の辛味大根も、絶妙の辛味を出していて、これまた美味しかったです。
残った辛味大根を全部そば猪口に入れ、そこへ蕎麦湯を入れると、大根おろしスープのようになってとても美味しいです。それにしても、蕎麦つゆの醤油・みりん・鰹節という組み合わせはホッとしますね。
総評:
評価項目 | 点数 |
---|---|
食感: | ★★★★☆☆ |
香り: | ★★★★☆☆ |
つながり: | ★★★★☆☆ |
太さ: | ★★★☆☆☆(平均1.4mm、目標1.3m) |
前回が少し残念な出来だっただけに、今日の蕎麦はかなり美味しく感じました。この蕎麦粉で作った十割蕎麦では一番の出来になったと思います。今回、やはり加水率は結構高めの方が良さそうだということが分かりましたので、次はもっと加水率を上げたらどうなるかを試してみたいですね。
まとめ
夏蕎麦の新そば粉で十割蕎麦を打って、それを辛味大根を薬味に食べました。加水率を前回よりも高めの49%にしてみたところ、固めで歯切れがよく、香りもそこそこする美味しい蕎麦が出来ました。前回は少し残念な出来だっただけに、今日の蕎麦は、蕎麦打ちに対してまた希望が持てるような出来でした。こういう落差も、自作ならではの楽しみなのかもしれませんね。