今日のお昼は蕎麦を打って食べました。引き続き、高山製粉の蕎麦粉「縄文」での十割蕎麦の加水率を探っています。第一回目から、順に加水率46%、48%、47%と試してきましたが、今日は思い切って加水率を上げて、49%としてみました。
これまでの高山製粉「縄文」での十割蕎麦の様子は、こちらになります。
上にも書いた通り、これまで、加水率46%、48%、47%と三段階の加水率を試してきました。
結果は
- 46%: 風味・食感ともに良いが、蕎麦が短くなってしまう
- 47%: やはり蕎麦は短いが、風味・食感は良い
- 48%: 蕎麦のつながりは良いが、風味・食感は水っぽくてぼけた感じ
という感じになり、いまだ完全に満足のいく十割蕎麦はできていません。
また、46%~48%ではいずれも生地の感じはかなり固く、生地にヒビも相当出ていました。
とういわけで、今日は、加水率を思い切って上げて49%で打ってみることにしました。
さて、一体どうなったでしょうか。
今日の蕎麦打ちの様子を御覧ください。
今日の蕎麦打ちの様子
材料
- 石臼挽き蕎麦粉120g(高山製粉「縄文」2016年・長野県産)【蕎麦粉ID: 9】 * 水 58.8g (加水率49%)
水回し
いつも通り、80%-10%-10%法でおこないました。
蕎麦粉は、こし器でふるいにかけてこね鉢に入れておきます。
最初に、全体の80%程の水を、蕎麦粉に作った窪みに注ぎ、その上に粉をかぶせていきます。
水が溢れ出した頃合いを見て、指を立てた手で一気にかき混ぜていきます。
その後、手の平で粉同士をぶつけるようにして、ほぐします。
二回目の加水をして、同じことをします。
三回目加水後、少し圧力をかけながら粉を手の平で転がして玉にしていきます。
最終的に一つにまとめます。
こね&菊練り
こねは、転がしこねで6回行いました。
菊練りは、60回行いました。
最後にヘソの部分をとんがらせて、円錐形にします。
手の平でそれを潰します。
のし
今回は、通常通り円形の生地から始めて延しました。ただし、最後横長の長方形になるように心がけて伸しました。
まず、手で延します。
まだ、ちょっとヒビが出ていますね。まだ、水が足りないのでしょうか。ただ、生地の固さはちょうどようような気もします。
麺棒で少し伸ばします。まだ4つ出しをしていないのに、四角くなってしまいました。
4つ出しをします。
本のしをします。
多少いびつですが、計画通り、横長の形に出来ました。
打ち粉をしながら4つ折りに畳みます。
麺帯のサイズは、横13cm、縦19cmとなりました。なかなかサイズ的にはいい感じです。
切り
麺帯の幅が13cmの場合、「切りべら23本(= 1.32mm幅)」にするには97回の切りとなりますが、実際の切り回数は、96回となり、ほぼ切りべら23本となりました(平均幅=1.34mm)。
蕎麦打ち: 「切りべら23本」のための切り回数早見表 - 煩悩退散!
切り方は、駒板に包丁をピッタリ付けて切る方法と、包丁を少し右に倒して隙間を開けて切る方法の両方を試しました。
やはり、練習期間が長いだけあって、後者の方法の方がまだやりやすいです。
蕎麦のアップはこんな感じ。折り目の所は少しヒビも見えますが、切れているということはなく、しなやかに見えます。これまでの経験から、これなら茹でてもそこで切れないでつながる蕎麦が結構出て来る感じですね。
やはり、加水率を上げていくと蕎麦はどんどんしなやかになってきて、つながりがよくなることが分かります。
茹で
茹で時間は、60秒としました。今日は、比較的手際よくでき、目標の60秒ピッタリくらいでお湯から引き上げることが出来ました。
食べる
出来上がりはこんな感じとなりました。
アップはこんな感じです。
そこそこ細めで、私にしては太さが揃っているように見えます。
早速、食べてみます。
お、やはり、蕎麦は長くつながっていますね。
意外なことに、風味・食感は、加水率48%の時よりも良くなっていました。
蕎麦の弾力は、加水率が46%、47%の時ほどは無いのですが、表面のツルツル感は少し出てきました。
長さと味のバランスで言うと、これまでの4回の中で、今回が一番良いかもしれません。
美味しかったです。
ただ、風味・食感ということであれば、やはり46%の時が一番良かったと思います。
なぜ、49%の方が48%よりも食感が良かったのかということは、正直なところ不明です。
まだまだ、水回し、こね、菊練り、切りと、その時々で出来が変化する要素が多すぎるためです。
ただ、今回、切りは比較的安定していましたし、茹で時間もきっちり60秒に出来たということが関係しているのかもしれません。
まとめ
引き続き、高山製粉「縄文」で十割蕎麦を作りました。今回は、加水率を思い切って49%と上げてみたところ、蕎麦のつながりは予想通りよく、また、意外にも48%のときよりも風味・食感がよくなっていました。その理由は不明ですが、こうやって毎回、出来が変わってくるのが蕎麦打ちの難しさであり、面白さのような気がします。