煩悩退散!

シンプルライフを目指しています。なのに煩悩(物欲・食欲・承認欲 etc.)は尽きません。そんな煩悩をここで吐き出して成仏させようとする試み。

【今日の蕎麦打ち】高山製粉「玄挽」で二八蕎麦を打つ。難易度は高いがプリッとした食感が素晴らしい!


f:id:skktmlab:20170213173125j:plain 今日のお昼は蕎麦です。前回蕎麦粉を使い切りましたので、新しい蕎麦粉を開けました。高山製粉さんの「玄挽」という蕎麦粉です。この蕎麦粉、「上級者向き」と銘打っているだけあって打つのが難しかったのですが、なんとか蕎麦にすることは出来ました。打った蕎麦を食べてみてびっくりしたのが、そのプリッとした食感です。これまで作った蕎麦の中で、一番の弾力ではないでしょうか。

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高山製粉の「玄挽」について

今回購入したのは、高山製粉の「玄挽」です。

以下は、高山製粉さんのページの説明です。

透明感があり プリンとした食感! 玄ソバをそのまま大型石臼製粉した超粗挽きそば粉。黒めで透明感がありプリンとした独特の食感、黒い点々(星)が見える野趣あふれるそばに。 [国内産100%][上級者向き]

[玄挽]石臼挽信州蕎麦粉 1kg - 高山製粉ネットショップ

この説明書きを読むと、これまで挑戦してきた蕎麦粉の中で一番打つのが難しそうな予感がします

私はまだまだ蕎麦打ち初心者ですが、ちょっと怖いもの見たさで購入してみることにしました。

値段は1900円/kgと、そこそこのお値段です。

まあ、それでも、1食で考えると190円。蕎麦つゆの値段を足しても230円くらいですから、蕎麦屋で食べるよりもかなり安く済むことになります。

届いた「玄挽」の外観はこんな感じです。 f:id:skktmlab:20170213173019j:plain

この蕎麦粉はなかなか打つのが難しいようで、「Gショック一気加水」という特別な加水法が裏面に紹介されていました。 f:id:skktmlab:20170213173026j:plain が、この方法は置いておいて、とりあえずはこれまでのやり方で打ったらどんなことになってしまうかを見てみようと思います。

成分表をみると、玄挽はかなりタンパク質の少ない蕎麦粉だということが分かります。 f:id:skktmlab:20170213173023j:plain

これは、以前に挑戦した「白樺」と似たタイプですね。

タンパク質が少ないと蕎麦のつながりは悪いのですが、出来た蕎麦の食感はプリッとしてそれはそれは素晴らしいものになります。

白樺はソバの実のデンプン質の多い中央部の部分を多く含むように製粉した蕎麦粉なので、タンパク質が少ないというのは分かります。

しかし、玄挽の場合、玄ソバをそのまま挽いたということであればタンパク質は多くなりそうな気がしますが、なぜ少ないのでしょうか。少し謎ですね。

玄挽も打ちにくいでしょうが、白樺と同様の素晴らしい食感になりそうな予感がします。ただし、超粗挽きなぶんだけ、白樺よりさらに打ちにくいかもしれません。

ちなみに、前回の「霧ヶ峰」は500gしか買わなかったのであまり遊べませんでしたが、「玄挽」は1kgで買ったので色々と試せそうです。

今日は、難しそうな蕎麦粉でいきなり十割蕎麦に挑戦するのも無謀なような気がしたので、まず二八蕎麦を打ってみることにしました。

前回に引き続き、この前読んだ『高橋邦弘の蕎麦大全』に影響されて、二八蕎麦に回帰というわけです。

高橋邦弘の蕎麦大全

高橋邦弘の蕎麦大全

また、蕎麦つゆも、本を参考に昆布と干し椎茸を入れてみることにしました。

では、今日の玄挽での蕎麦打ちの様子をご覧ください。

高山製粉「玄挽」で二八蕎麦を打つ

材料

二八蕎麦:

  • 石臼挽き蕎麦粉100g(高山製粉「玄挽」2016年・長野県産)【蕎麦粉ID: 11】
  • つなぎ用準強力粉 25.0g
  • 水 66.3g (加水率53%)

袋に書いてある二八蕎麦の標準的な加水率53%でやってみることにしました。普通の蕎麦粉だと45%~47%といったところなので、かなり高い設定ですね。

水回し

いつも通りの80%-10%-10%法で行いました。

蕎麦粉の様子はこんな感じです。左側がつなぎの小麦粉で右側が「玄挽」です。 f:id:skktmlab:20170213173030j:plain 蕎麦粉の粒子の粗さが分かるでしょうか。黒い星も沢山入っていますね。これは見るからに打つのが難しそうです。

粉を良く混ぜ、こし器でふるいながらこね鉢に入れます。 f:id:skktmlab:20170213173033j:plain

この時、蕎麦粉の香りがかなり強く立ってきましたが、これまで嗅いだことのないような高貴でツンとしたような独特の香りでした

これは出来上がりの蕎麦の香りが楽しみです。

水の80%を入れ、指を立てた手で一気に粉を混ぜて、全体が湿ったおから状になるまで混ぜます。 f:id:skktmlab:20170213173039j:plain

残りの水を2回に分けて入れ、生地をまとめていきます。 f:id:skktmlab:20170213173036j:plain

こね&菊練り

こねは、いつもの「転がしこね6回」としようとしましたが、こねればこねるだけ生地がボロボロになっていくような感覚になりました。

なんというか、水分の少ない紙粘土をこねている感じです

これはまずいと思い、こねは3回でやめ、菊練りに入りました。

しかし、菊練りの方も、いつもの調子でやっていると生地がどんどん割れていくようでした。

ここらへんは、白樺の時とも似ていますが、生地のボソボソ感はこちらの玄挽の方が強いですね。

仕方がないので、練りの動作はあまりせずにどちらかというと「押し固める」というような感じで菊練りを60回程行いました。 f:id:skktmlab:20170213173043j:plain 不思議だったのは、ボソボソ感はあるのに、生地の固さ自体はむしろ柔らかく感じたことです。

こんな感触の蕎麦粉は初めてですね。

最後、へそ出しをして円錐形にして、 f:id:skktmlab:20170213173049j:plain

上から押しつぶして、生地の出来上がりです。 f:id:skktmlab:20170213173046j:plain 端に少しヒビが入っているという感じですね。ただ、上で書いた通り生地が固すぎるという感じはありません。

伸し

伸しはいつもどおりです。

まず、手で押し伸ばして、 f:id:skktmlab:20170213173052j:plain

麺棒でさらに円形に伸ばし、 f:id:skktmlab:20170213173056j:plain

4つ出しをします。 f:id:skktmlab:20170213173059j:plain (あまり四角形に出来ませんでした)

肉分け、本延しをしていきます。 f:id:skktmlab:20170213173104j:plain

f:id:skktmlab:20170213173110j:plain う~ん。形はイマイチですね。

畳み&切り

生地を4つ折りに畳みます。 f:id:skktmlab:20170213173107j:plain 麺帯のサイズは、横14.5cm、立て15.5cmでした。形が悪いですね。これでは、例え折り目で蕎麦が切れなくても、短い蕎麦が沢山になってしまいますね。

その折り目はこんな感じ。 f:id:skktmlab:20170213173114j:plain この段階でヒビがかなり入っていて、蕎麦のつながりが心配になりました。

切りは、相変わらず安定しません。 f:id:skktmlab:20170213173117j:plain 切り回数は、92回で、蕎麦の平均太さは1.56mmと少し太めとなりました。

アップはこんな感じ。 f:id:skktmlab:20170213173121j:plain ヒビが入っている所もありますが、つながっている所もありそうです。

茹で

茹で時間は、60秒としました。

いつもと同じように、水で洗い、最後冷凍庫で冷やしておいた水で締めました。

皿に盛る時、いつもより水切れが悪く、少し表面がぬめぬめしているような感覚を覚えました。

つゆ

冒頭にも書きましたが、蕎麦つゆは、前回の昆布に加えて今回干し椎茸も使ってみることにしました。

鰹節(荒削り)3g、昆布0.1g、カットの干し椎茸1切れに熱湯70mlを注ぎ、2分ほど放置します。 f:id:skktmlab:20170213173128j:plain そこへ、自家製のかえしを25g入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫で一晩寝かせます。

f:id:skktmlab:20170213173131j:plain

試食

こんな感じで出来ました。 f:id:skktmlab:20170213173135j:plain 見た目は、「こんにゃく」ですね。

切りが悪く、綺麗な見た目では無いのですが、蕎麦のしなやかさと透明感は感じます。

アップはこんな感じです。 f:id:skktmlab:20170213173137j:plain

食べてみましょう。 f:id:skktmlab:20170213173140j:plain

おお!!こりゃあ、美味い。

これは、蕎麦のプリプリ感が凄いですね

やはり、白樺と同系統の食感です。

これまで作った中で、一番の弾力の蕎麦になりました。

蕎麦の香りも、かなりします。白樺よりも香りは強いですね。

皿に盛る時には水切れの悪さを感じましたが、食べてみると全然水っぽくはありませんでした。

つながりですが、二八でつなぎが入っているにしては悪いですね。長いものでも、上の写真くらいの長さです。かなりの蕎麦が折り目のところで切れてしまったようです。

白樺の時は、難しいとは言え小麦粉を入れたらそこそつながりましたが、この玄挽はやはりつなげるのが相当難しい蕎麦粉ということになりそうです。

蕎麦つゆは、今回干し椎茸を入れたことで、より深みのある味になった気がしました。しばらくこのブレンドでやっていこうと思います。

蕎麦湯の中に残っていた蕎麦を食べてみると、けっこう固さが保持されていました。この蕎麦粉は温かい蕎麦にしても美味しいかもしれませんね。

今回、この蕎麦粉のポテンシャルは十分に感じることができました。後は、より上手く打てるように試行錯誤していきたいと思います。

今日の蕎麦のまとめ

諸元

項目
種別: 二八蕎麦
蕎麦粉: 高山製粉「玄挽」 100g
つなぎ: 準強力粉 25.0g
加水率: 53%
水回し: 80-10%-10%法
こね: 転がしこね3回
菊練り: 60回
麺帯幅: 14.5cm
切り回数: 92回
平均蕎麦幅: 1.56mm [目標1.32mm]
茹で時間: 60秒

総評

評価項目 点数
食感: ★★★★★☆
香り: ★★★★☆☆
つながり: ★★☆☆☆☆
太さ: ★★★☆☆☆(平均1.56mm  [目標1.32m])

まとめ

高山製粉「玄挽」で二八蕎麦を打ってみました。超粗挽きかつタンパク質が低いという難易度の高い蕎麦粉で、出来上がった蕎麦のつながりはイマイチでしたが、食感と香りはとても素晴らしかったです。また、干し椎茸を入れてみた蕎麦つゆもなかなか良かったです。今後は、この蕎麦粉の力を十分に発揮できるように試行錯誤していきたいと思います。

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