今日のお昼は蕎麦を打って食べました。引き続き高山製粉の「玄挽」という超粗挽きの蕎麦粉を使っての蕎麦打ちです。前回「長時間加水」という方法を考案し試してみた所、蕎麦のつながりは良くなったのですが、食感が悪くなってしまいました。そこで今回は、長時間加水は同様に行って、茹で時間を思い切って短くするということを試してみましたので、レポートしてみたいと思います。
高山製粉「玄挽」(超粗挽き)での長時間加水
ここ何回か高山製粉の「玄挽」での蕎麦打ちをしています。評判通りプリッとした素晴らしい食感の蕎麦ができる素晴らしい蕎麦粉なのですが、超粗挽きのため小麦粉を入れてもなかなかつながりよく打つことが難しく、試行錯誤しています。
前回は、「長時間加水」という方法を導入してたのでした。その時の記事は、こちらです。
「長時間加水」とは、加水して水回しをある程度行った段階で3分ほど粉を放置して水を浸透させる方法です。前回私が考案し、勝手に命名しました。
やってみた結果、蕎麦のつながりはかなり改善したのですが、売りであるプリッとした食感は弱まってしまいました。
長時間放置することで、水が浸透し、生地が「ずる玉」状態に近くなったことが原因だと推測しています。
今回の蕎麦打ちの方針
今回は、長時間加水のつながりの良さは保ったまま、食感を改善するために、茹で時間を思い切って短くしてみることにしました。
あと、蕎麦を食べる方法として、「塩で食べる」ということを試してみます。蕎麦通の食べ方として聞いたことがあって、一度試してみたいと思っていたからです。
では、早速今日の蕎麦打ちの様子をご覧ください。
今日の蕎麦打ちの様子
材料
二八蕎麦:
- 石臼挽き蕎麦粉100g(高山製粉「玄挽」2016年・長野県産)【蕎麦粉ID: 11】
- つなぎ用準強力粉 25.0g
- 水 66.3g (加水率53%)
前回と同じ設定です。
水回し
こちらも前回と同じです。
湿ったおから状になったら、乾燥しないように少し山にして、3分放置します。
3分後です(まあ、見た目はあまり変化ないですね)。
残りの水を2回に分けて足していきます。
玉にまとめます。
軽くこねて均一にしたら、菊練りに移ります。
菊練り
菊練りは、前回と同じくあまりこねない感じ(おにぎりを握るように)で、80回行いました。
ヘソの部分を尖らせて、円錐形にします。
上から潰して生地の出来上がりです。
前回と同じ加水率でしたが、前回よりも生地が固く感じました。
延し
まず、ある程度手で伸ばします。
周辺部のヒビが前回よりも酷いように感じます。
次に麺棒で拡げます。
4つ出しをします。
うーん、あまりうまく行きませんでした。
本延しをします。
畳み&切り
打ち粉をしながら、生地を4つ折りに畳みます。
畳んだサイズは、横13cm x 縦17cmとなりました。縦長めにできましたね。
切り回数は、88回でした。蕎麦の平均幅は、1.46mmということになりますね。太すぎず、細すぎずといったところでしょうか。
茹で(50秒)
茹で時間は、これまで60秒だったところを50秒と短くしてみました。
皿に盛った時の感触では、蕎麦はあまり長くつながっていないようです。
試食
出来上がりました。
蕎麦のアップです。
あまり麺の表面は綺麗ではない気がしますが、味はどうでしょうか。
早速、食べてみましょう。
まずは、通を気取って、塩だけで食べてみます。
うん。前回よりは蕎麦の食感は良いように感じます。
塩で食べると、蕎麦の香りがよく感じられますね。
ただし、玄挽の売りであるプリッとした弾力ではなく、固めで美味しい蕎麦といった感じです。
蕎麦のつながりは、やはりそれ程良くありませんね。
つながりも良くなく、玄挽のプリッとした食感がなくなってしまうとしたら、何のために長時間加水をしたのか分からなくなりますね。
気を取り直して、蕎麦つゆで食べてみます。
やっぱり、私はこちらの方が好きですね。
塩だけだと、蕎麦の香りはよく感じるのですが、旨味が足りないように感じます。
つゆと食べると、足りない旨味が補われて、なんとも言えない美味しさになります。
ただ、つゆにつけて食べた時は、蕎麦に少し水っぽさを感じました。
食べ方によって、蕎麦の食感が違って感じるというのは面白いですね。
蕎麦を食べるための塩
ちなみに、今回塩としては、以前下の記事で紹介した沖縄の塩「ぬちまーす(旧ボトル)」を使いました。
もしかしたら、ただの塩ではなく、鰹節や昆布の味が付いた塩で食べると、旨味と食感を同時に満たすことができるかもしれません。
ちょっと調べてみた所、こんな塩があるようですね。

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あるいは、ぬちまーすに昆布粉とか鰹節粉を混ぜてみても良いかもしれません。
塩で蕎麦を食べることについては、もう少し試してみたいなと思いました。
というのも、もし塩で蕎麦がつゆで食べる以上に美味しく食べることができるとしたら、つゆを前日から準備する必要がなくなり、思い立った時にすぐに蕎麦を打って食べることができるからです。
今日の蕎麦のまとめ
諸元
項目 | |
---|---|
種別: | 二八蕎麦 |
蕎麦粉: | 高山製粉「玄挽」 100g |
つなぎ: | 準強力粉 25.0g |
加水率: | 53% |
水回し: | 長時間加水法(90%-5%-5%) |
こね: | - |
菊練り: | 80回 |
麺帯幅: | 13cm |
切り回数: | 88回 |
平均蕎麦幅: | 1.46mm [-] |
茹で時間: | 60秒 |
総評
評価項目 | 点数 |
---|---|
食感: | ★★★★☆☆ |
香り: | ★★★★★☆ |
つながり: | ★★★☆☆☆ |
太さ: | ★★★☆☆☆(平均1.46mm [-]) |
まとめ
高山製粉「玄挽」での長時間加水の二回目でした。茹で時間を短くしてみたところ、前回よりも食感は良くなりましたが、玄挽き特有のプリッとした弾力はありませんでした。蕎麦のつながりもあまり良くなく、長時間加水の意味はあまりありませんでした。なかなか難しいですね。今回で二八蕎麦は最終回で、次回からは十割蕎麦に挑戦していきます。