煩悩退散!

シンプルライフを目指しています。なのに煩悩(物欲・食欲・承認欲 etc.)は尽きません。そんな煩悩をここで吐き出して成仏させようとする試み。

【今日の蕎麦打ち】高山製粉「蓼科」: 十割蕎麦なのに最高につながりの良い蕎麦が打てた!


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新しく購入した高山製粉の「蓼科」という蕎麦粉で十割蕎麦を打ちました。前回までの「玄挽」では、なかなかつながりの良い蕎麦が打てなくて欲求不満がたまりましたが、今回の蓼科は、粘りがあってとても打ちやすく、なんと、十割蕎麦なのに二八蕎麦かと思うほど、いや、それ以上のつながりの蕎麦が打ててしまいました。

(蕎麦を打ったのは昨日のお昼ですが、日が変わってからの投稿となります)

前回までのおさらい

前回までは、高山製粉の「玄挽」という超粗挽きの蕎麦粉で蕎麦を打ってきました。

出来た蕎麦の食感はこれまでに食べたことがないプリッとした食感で、唯一無二という感じだったのですが、とても打つのが難しい粉で、十割蕎麦はもちろん二八蕎麦でも結局満足の行くつながりの蕎麦を打つことが出来ませんでした。

その玄挽も全て使い切った(実は2回程、あまりにも失敗だったり、記事にするほどの改善が無かったためブログに書いていない回があります)ので、今回から、新しい蕎麦粉を使い始めました。

高山製粉「蓼科」を購入

今回から使う蕎麦粉は、「玄挽」と同じ高山製粉が販売する「蓼科」(たてしな)という蕎麦粉です。 f:id:skktmlab:20170306231028j:plain

高山製粉のページには

色調鮮明、洗練された風味!   厳選した玄ソバを大きさ別に6種類に分け丸抜き(※)し、摩擦熱が低く、柔らかなそば粉になる蟻巣石で毎分18回転挽き。 鮮やかな色調と雑味のない洗練された風味が特徴!   ※丸抜き:そば殻をすべて取り除くこと。これにより、えぐ味のないそば粉が出来る。

とあります。

https://takayamaseihun.jp/?pid=39393826

殻の部分は入っていない、白めの蕎麦粉ですね。

「つながり抜群」とあるので、どの位つながるのか、楽しみです。

標準の加水率は、二八蕎麦で42%、十割蕎麦で45%となっていて、結構低めの設定です。

価格は、1700円/kgと、そこそこ高価な部類の蕎麦粉となります。

パッケージの側面にある成分表です。 f:id:skktmlab:20170306231030j:plain

蓼科は、タンパク質が13.0g、脂質が3.2gと高山製粉の蕎麦粉の中でもかなり高い含有量となっています。また、ルチンも19mgと、韃靼そばを除いた通常の蕎麦粉の中では一番高い粉となっています。

つまり、栄養たっぷりな蕎麦が出来るということですね

粉を開けてみると、こんな感じです。 f:id:skktmlab:20170306231032j:plain 手で粉を握るとかなり形が残りました。水分が結構ふくまれているようです。加水率が低いのもそのためでしょうか。手で握った時に形が残るのが良い蕎麦粉と言われているので、期待できますね。

ちなみに今回打つのは十割蕎麦。

前回までの玄挽では、最初に二八蕎麦を4回打って、その後十割蕎麦を5回打ちましたが、蕎麦の鮮度が良くつながりも良いと思われる最初の方でより難しい十割蕎麦を打った方が良いのではないかと思うようになったからです。

では、前置きはこのくらいにして、蓼科で十割蕎麦を打ってみましょう。

今日の蕎麦打ちの様子

材料

十割蕎麦:

  • 石臼挽き蕎麦粉120g(高山製粉「蓼科」2016年・長野県産)【蕎麦粉ID: 12】
  • 水 54g + 4g程度(計画加水率: 45% 最終加水率: 49%)

加水率は、当初は袋の通り45%にしようとしましたが、水回しをしていくうちに水が足りないと感じたので、最終的には4g程度の水を足して加水率49%となりました。

水回し

80%-10%-10%法で行いました。

最初に、80%の水を入れていきます。 f:id:skktmlab:20170306231035j:plain

指を立てた手で一気にかきまぜた後、揉み手のような動きで水を満遍なく回していきます。 f:id:skktmlab:20170306231036j:plain この段階の湿り気で、既に少し水が足りないなと感じました。

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残りの10%の水を少しずつ足していって、生地が自然とまとまってくるかを見ましたが、その様子が無かったので、予備に用意しておいた水を少しずつ足していきました。

生地が自然とまとまるまでに、4g程の水を追加していました。 f:id:skktmlab:20170306231038j:plain

最終的な加水率は49%ですね。結局、これまでの普通の蕎麦粉と同じくらいになりました。

菊練り

菊練りは100回。 f:id:skktmlab:20170306231044j:plain 最初は少しやわらかく感じましたが、練っているうちに固くなってきてちょうどよくなりました。

生地の粘りがかなりあり、菊練りがとてもやりやすかったです。これまで打った蕎麦粉の中でも、最高レベルの粘性だと思います

最後にヘソをとんがらせて、 f:id:skktmlab:20170306231055j:plain

上から潰します。 f:id:skktmlab:20170306231046j:plain 二八蕎麦かと思うくらいの生地のしなやかさでした。これは期待できますね

延し

打ち粉をしたのし板の上に置き、 f:id:skktmlab:20170306231051j:plain

手である程度延ばします。 f:id:skktmlab:20170306231047j:plain

さらに、麺棒で丸く延ばします。 f:id:skktmlab:20170306231053j:plain あら?いい感じで行っていたのに、形が崩れてしまいました。

次に4つ出しをします。 f:id:skktmlab:20170306231057j:plain

本延しをします。 f:id:skktmlab:20170306231059j:plain 最終的には、結構綺麗な四角形になりました

畳み&切り

打ち粉をしながら生地を4つ折りにします。 f:id:skktmlab:20170306231101j:plain 出来上がった麺帯のサイズは、横14.5cm、縦15.5cmでした。

駒板をあて、蕎麦切り包丁で切っていきます。

切り回数は、90回でした。平均蕎麦幅は、1.59mm。細すぎず、太すぎずといったあたりでしょうか。

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アップです。 f:id:skktmlab:20170306231106j:plain 折り目の部分もほとんどつながっています。いい感じですね。

茹で

茹で時間は、50秒としました。蕎麦のつながりは、かなり良いようです。

出来上り

こんな感じで出来ました。 f:id:skktmlab:20170306231107j:plain なかなか美味しそうな見た目ですね。

蕎麦のアップはこんな感じ。 f:id:skktmlab:20170306231109j:plain 星はまったくなく、明るい灰色の蕎麦ですね。エッジも綺麗でなかなか良い出来です。

では、食べてみましょう。 f:id:skktmlab:20170306231111j:plain

おおお!

蕎麦がかなり長いですね

生地の折り目でも切れずにつながっている蕎麦がほとんどのようです。最長で30cm強の蕎麦になっています。

二八蕎麦も含めて、これまで打った蕎麦の中で最高のつながりかもしれません

ズズズッっと。 f:id:skktmlab:20170306231115j:plain

美味い!

蕎麦の固さはちょうど良く、とても歯切れのよい蕎麦です

逆に言うとモチモチ感とか、この前の玄挽きのような弾力はありません。この食感は初めてです。

個人的には、もう少しコシというか弾力がある蕎麦が好きですが、この食感もなかなか面白いと思います。

蕎麦の表面は、ツルツル感とザラザラ感がちょうど良くバランスしている感じです

香りも、そこそこあります。

蓼科で打つのは初めてでしたが、私としてはかなり会心の出来となりました

難易度の高い玄挽での試行錯誤が役に立ったのか、あるいは、蕎麦粉がとても打ちやすいのか。おそらく後者が大きいと思います。

  今日の蕎麦のまとめ

諸元

項目
種別: 十割蕎麦
蕎麦粉: 高山製粉「蓼科」 120g
つなぎ: -
加水率: 49%
水回し: 80%-10%-10%
こね:
菊練り: 100回
麺帯幅: 14.5cm
切り回数: 90回
平均蕎麦幅: 1.59mm
茹で時間: 50秒

総評

評価項目 点数
食感: ★★★★☆☆
香り: ★★★★☆☆
つながり: ★★★★★☆
太さ: ★★★★☆☆(1.59mm)

まとめ

新しく購入した高山製粉の「蓼科」で十割蕎麦を打ちました。とても繋がりやすい蕎麦粉で、これまで打った中でも、一番くらいの蕎麦のつながりとなりました。出来た蕎麦は、歯切れのよい食感でとても美味しかったです。この蕎麦粉はなにしろ粘度が高くて打ちやすいと感じました。初心者が十割蕎麦に初挑戦する時でも、この粉なら結構楽につながるような気がします。おすすめです。

るるぶ清里 蓼科 八ヶ岳 諏訪'18 (国内シリーズ)

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