自家製粉をするこだわりの蕎麦屋さんに行くと、大きな蕎麦の粒が混ざった野性味あふれる蕎麦が出てくることがありますよね。今回、そのような効果を手軽に出すことができる「手挽きメッシュ」という蕎麦粉を購入してみましたので、それを使って蕎麦を何回か打ってみました。
今回使用したのはこちらのそば粉です。右が高山製粉さんの「手挽きメッシュ」です。かな〜り粗目の粒になっていることがわかると思います。左は同じく高山製粉さんの「蓼科」です。
手挽きメッシュだけで打つのは技術のない私には無理だと思い、メーカーでも勧めているようにベースのそば粉に少しだけ混ぜるという使い方でやっていくことにしました。今回ベースとして使う「蓼科」は十割でも打ちやすく美味しいので私のお気に入りのそば粉です。
野性味を出すためにはできるだけ手挽きメッシュの割合を大きくしたいのですが、どのくらいまで可能か分かりませんでしたので、いくつかのパターンを試してみることにしました。
蓼科10:手挽き1
まずは無難に、蓼科100gに対して手挽きを10g混ぜてみました。
二種類の蕎麦粉をよく混ぜます。手挽きメッシュは思った以上に粗く、10g混ぜただけでもかなり繋がりが悪くなるだろうなということが予想されました。
粒を残すため、いつもならふるいをかけてからこね鉢に入れますが今回はしませんでした。
加水率は46%としました。
粒のせいで、生地が結構荒い感じになっています。つながるのかという不安がよぎります。
延します。
畳みます。
麺きり包丁で切りました。繋がりに大きな問題はないようです。
茹でて盛り付けます。湯で時間は70秒としました。
蕎麦のアップはこんな感じ。
白や茶色の大きめの粒がそばの中にあるのは分かりますが、期待したような外側にまでツブツブが出ているような野性味はあまり出ていませんね。
まあ食べてみましょうか。
うん。美味しいです。いつもの蕎麦より確かにザラザラ感があり、蕎麦の香りがとても高いですね。繋がりもそれほど悪くありません。
蓼科10:手挽き2
二回目は、もう少しザラザラ感を強くするために、蓼科100gに対して手挽きを20g混ぜてみました。
加水率は少し上げて47%としました。
湯で時間は80秒。
出来上がり。大根おろしを薬味にしてみました。
前回に比べて多少はザラザラ感が上がったでしょうか。そばの繋がりは明らかに悪いです。
食べてみます。
これは美味い!そばの香りが高く、噛んだときのザラザラ具合もいいです。意外に蕎麦の表面のツルツル感も前回よりもあります。大根おろしの薬味とも合いますね。
そばのつながりが悪いのは残念ですが、こういうものだと思って食べるのであればこれでいいかもしれません。
蓼科8:小麦粉2:手挽き2
蓼科80gに対して、つなぎの小麦粉を20g足し、手挽きを20g混ぜてみました。二八蕎麦に手挽きを混ぜたパターンですね。前回と手挽きの割合は同じですが、小麦粉で結合力を補おうというパターンです。
食べてみます。
これも美味しいです。繋がりが明らかに良く、のどごしが良くなりました。小麦粉の結合力はやはりすごいですね。蕎麦を噛んだときのザラザラ感もありますし香りもかなり高いです。
つながりを重視するならこのパターンはいいですね。
まとめ
以上、手挽きメッシュをブレンドした蕎麦を色々打ってみました。見た目の変化は期待したほどではありませんでしたが、噛んだときの食感と香りには明らかに差がありました。試したパターンそれぞれに長所短所があり、これが一番とは決められないのですが、味だけでいうと二回目に試した蕎麦粉10に対して手挽き2が個人的には好きでした。まだまだ蕎麦粉は残っていますので、加水率を上げて手挽き率をさらに上げていくなど試してしていきたいと思っています。

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