Kindle Unlimitedの対象になっていたので、読んでみました。学校に通うのではなく自分で勉強する「独学」を勧める本です。
インターネットが発達したことによって、今は人類史上一番独学がやりやすい時代と言えるでしょう。本書では、独学のメリット・デメリット、独学で成功した人、独学の仕方などを解説しています。
独学の良さは、自分で疑問点を見つけてそれに対する答えを手持ちの知識と論理的な思考からなんとか導き出すという過程にあると思います。その際、友達や先生に安易に答えを聞くことはできません。自分なりの答えとその根拠を持つことで、対象に対する確固とした基礎を自分の中に築くことができます。
これは、学校に通って勉強している時にもやはり必要なことです。それがなければ、先生の言うことを無批判に覚えるだけになってしまいます。学校での予習や宿題は、そうならないための独学を強制する機能を持っているように思います。そういう意味で、独学は常に行わなければならないということではないでしょうか。
一方で、やはり一人で考えたことには間違いや独りよがりなところがあるので、それを他人の批判に晒すということも必要で、学校などの大人数が集まる場所には本来そのような機能があるのだと思います。それも今やネットで代替できてしまう時代になりましたが。
私は、これまで、第二種電気工事士の資格をとったり、蕎麦打ちを始めたりと、色々独学でやってきたので、独学は不可能ではないし楽しいということを実感していますし、しかしそれだけではやはり限界もあるなあということを感じていました。今回この本を読んで、学びに関する考えを整理するきっかけになったように思います。

- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2018/06/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る