煩悩退散!

シンプルライフを目指しています。なのに煩悩(物欲・食欲・承認欲 etc.)は尽きません。そんな煩悩をここで吐き出して成仏させようとする試み。

【乳酸菌】植物性乳酸菌のラブレ菌で小松菜のすっぱい漬物ができました!【漬物】


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ラブレ菌は京都の伝統漬物のすぐき漬けから発見された植物性の乳酸菌です。私はこのすぐき漬けが大好きなので、今回そのラブレ菌を種菌として小松菜の漬物を作ってみました。爽やかな酸味の野沢菜漬けといった感じの美味しい漬物ができたので、作り方を紹介してみたいと思います。

小松菜の乳酸発酵漬物を作りたい

以前からこんな記事を書いている通り、乳酸発酵漬物は、私の好物です。

www.bonnoutaisan.com

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上のように、キャベツや白菜では乳酸発酵の漬物を作ることに成功しているのですが、今回は小松菜で作ることに挑戦してみました。そろそろ花粉症の季節になりますし、腸内環境を整えていきたいところですしね。

去年末でしたか、テレビで小松菜で野沢菜漬けのような漬物ができると紹介していて、小松菜ってそこそこ安いし、漬物のレパートリーに加えられたら良いなと思っていたのです。

ただ、番組で紹介されていたのは、乳酸発酵はさせず、冷凍庫で凍らせて早漬けするというレシピだったように思います。

今回ここで紹介するのは、市販のラブレ菌ドリンクを種菌として使用してガッチリ乳酸発酵させた漬物です。

ラブレ菌は上で紹介したように私の好物のすぐき漬けから発見された菌で、すぐき漬けの原料のすぐきはカブの仲間、小松菜や野沢菜もカブの系統の野菜ということで、相性はいいのではという考えからです。

また、これまではあまり種菌を使うことを考えていなかったのですが、後で書くように、小松菜は乳酸発酵させる難易度が高いようなので、種菌を使用して確実に乳酸発酵させることにしました。

では、作り方の紹介に行きたいと思います。

小松菜のラブレ菌漬けの作り方

材料:

  • 小松菜二袋 518g
  • 水100cc
  • 塩 18.5g(小松菜+水の3%)
  • てんさいオリゴ糖 12.4g (小松菜+水の2%)
  • カゴメ ラブレプレーン 大さじ1

塩分濃度は今回安全をみて3%としました。

またテスト製造で小松菜は水分が足りないことが分かりましたので呼び水を入れています。

さらに追加で入れているオリゴ糖が、実は今回のレシピの鍵です

北海道てんさいオリゴ 1kg

北海道てんさいオリゴ 1kg

テスト製造で分かったのですが、小松菜は下の表に示すとおり乳酸菌の餌が少なく、酸度が十分上がらず失敗原因となる可能性があります

(100gあたり) キャベツ 白菜 小松菜
炭水化物 5.0g 3.2g   2.4g
(糖類) 3.2g 1.9g 0.5g
(水溶性食物繊維) 0.4g 0.3g 0.4g
(不溶性食物繊維) 1.4g 1.0g 1.5g

糖類と水溶性食物繊維が乳酸菌のエサになると仮定すると、キャベツは100gあたり3.6g、白菜は2.2g、小松菜は0.9gとなります。

キャベツで作った乳酸発酵漬物であるザワークラウトのあの強烈な酸味の理由が分かった気がしますね。要するに、乳酸菌の餌が多いので、乳酸がより多く生成されて酸っぱくなるわけです。

小松菜はキャベツや白菜に比べて乳酸菌のエサが少なく、乳酸発酵させるには難易度が高いと言えます。

そこで、今回は少しずるいですが、「補糖」することにより、乳酸発酵を促進させようというわけですね。

追加する量としては、上の表を参考に、全体の重量の2%程度を追加してやれば良いのではと考えました。

今回は「てんさいオリゴ糖」がたまたま家にあったのでそれを使用しましたが、よくオリゴ糖は腸内の善玉菌の餌になると言われるので、良い選択だったのではないかと思います。

では、実際の製造の様子を御覧ください。

いつもの漬物容器の「ピクレ」に塩をまぶしながら洗った小松菜を並べていきます。塩は少し残しておきます。

トンボ 即席つけもの器 ピクレ 角型 2.2L K22

トンボ 即席つけもの器 ピクレ 角型 2.2L K22

私の2.2Lのピクレでは、一袋分が一段で、二段重ねになる感じですね。 f:id:skktmlab:20190209162607j:plain 洗って並べるだけなので、とても楽です。

水・オリゴ糖・ラブレドリンク・塩を混ぜた溶液を作り、上からふりかけます。 f:id:skktmlab:20190209162610j:plain

蓋をして、ダイヤルを回して重みをかけ、常温でおいておきます。 f:id:skktmlab:20190209162616j:plain

次の日。だいぶ水が上がってきて既にひたひたです。 f:id:skktmlab:20190209162620j:plain

3日後。水が白濁してきて乳酸発酵が進んでいることが分かります。 f:id:skktmlab:20190209162623j:plain

pH試験紙で測ってみると、pHは3~2といったところでしょうか。順調に酸が生成されているようです。 f:id:skktmlab:20190209162628j:plain

pH試験紙(ロールタイプ) pH1-14

pH試験紙(ロールタイプ) pH1-14

安全のため、ここから更に5~6日発酵させます。

以前調べたところでは、酸度が十分上がった後に時間を置くことで食中毒菌がいたとしても確実に殺菌することができるそうです。また、それには温度は高いほうがいいらしいので、まだ冷蔵庫には入れません。いわゆる浅漬で食中毒が多いのは乳酸発酵漬物にあるこの殺菌の過程がないためだと思われます。そういう意味で、乳酸発酵の漬物は上手くできれば安全と言えます。ただ、乳酸発酵漬物は塩分濃度が低い分、乳酸菌が繁殖する前に別の菌が繁殖してしまう危険性も大きいと言えます。

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実は、補糖をしなかったテスト製造のときには、上記の追加発酵のときに白カビと一部その上に青カビが発生してしまったのでした。

急いでカビをスプーンですくって、冷蔵庫に入れて寝かせてから食べましたが、意外に味は良くお腹も壊しませんでした。しかし、期待したほどの酸味はありませんでした。ネットで以前買った野沢菜の古漬けとかなり近い味でした。

野沢菜漬けとしては補糖せずにあまり酸味を出さないものが正解なのかもしれませんね。寒い長野で作るからこそうまくいくのかもしれません。

私はそもそも乳酸発酵の酸味が好きなのと、できるだけ失敗のないレシピにしたかったので、今回は補糖をしてさらに種菌としてラブレドリンクを入れることで、確実に乳酸発酵せさることを目指しました。

仕込みから8日後: f:id:skktmlab:20190209162632j:plain 色もくすんできて、古漬けの感じが出てていますね。いい感じです。

pHも2~1と、更に発酵が進んだようです。 f:id:skktmlab:20190209162636j:plain

ここで、別容器に移し、冷蔵庫に移しました。出来上がりです。 f:id:skktmlab:20190209162640j:plain 水分も十分あって、いいようです。

早速、その夜に試食してみました。 f:id:skktmlab:20190209162644j:plain

おお!

これはいいですね〜

爽やかな酸味のある野沢菜漬けといった感じですね。

小松菜のラブレ菌漬け、大成功です。

まあ、もちろん、ラブレ菌が繁殖したのかはわかりません。ドリンク中の他の乳酸菌が繁殖している可能性もありますし、小松菜に元々付着していた乳酸菌かもしれませんが、細かいことはいいでしょう。

ちなみに、私は最近菜っ葉系の漬物を刻んで納豆に入れるのが好きです。漬物の旨味がでるので、納豆の甘ったるいタレをいれなくても醤油をちょっとたらすだけで美味くなります。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。ラブレ菌を使った小松菜の乳酸発酵漬物の作り方でした。今回紹介した補糖して種菌を入れるという方法は、そこそこ確実な方法になっていると思いますので、参考になれば幸いです。

トンボ 即席つけもの器 ピクレ 角型 2.2L K22

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北海道てんさいオリゴ 1kg

北海道てんさいオリゴ 1kg

pH試験紙(ロールタイプ) pH1-14

pH試験紙(ロールタイプ) pH1-14