自作納豆の生産能力を上げる計画の第三回目です。この前、今持っている圧力鍋だと容量が少し足りなくて危険そうだったので却下と書いたのですが、ちょっと思いついたことがあったのでもう一度圧力鍋でやってみました。
増強計画の目標は、一度に作れる納豆の量を(乾燥大豆重量で)250gから333gに増やして、納豆自作の手間を減らそうということでした。
これまでの経緯は以下の通り。
上の回で書いたように、今持っている圧力鍋だと、豆が鍋の天井に触れそうになってしまって、下手をすると危険だという結論になりました。
その後、圧力鍋は使わずスチームクッカーや鍋で普通に蒸してみたところ、めちゃくちゃ時間をかけても豆が柔らかくならないと分かったので、これもどうしたものかとなったのでした。
ただし、失敗だと思ってダメ元で作った納豆は結構美味しかったので、なにかヒントはありそうでした。
一度は諦めた圧力鍋ですが、今回少し思いついたことがあったので、もう一度だけ圧力鍋で試してみることにしました。
これまでは、下のように圧力鍋に付属の蒸し台を置いた上に大豆を入れたザルを置いていました。
こんな感じですね。
これだと、ザルが結構高い位置まで来ているので、豆が圧力鍋の天井に近くなってしまい危険です。
今回試すのは、蒸し台を置かずにザルを直接おいてしまおうということです。
これならば、ザルの位置がかなり低くなるので、豆が天井についてしまう危険はありません。
ザルには下のように脚がついているので、この高さの分の水だけで蒸すことになりますす。それで豆が十分蒸せるかが問題となります。
では、実際にやってみた様子を御覧ください。
使用した大豆は大粒の高級大豆として知られる「鶴の子」です。これまでの大豆を使い切ってしまったので品種が変わってしまいましたが、まあ良しとしましょう。
水で16.5時間かけて戻した大豆を、先程説明したような方法で、圧力鍋にセットします。
豆の上部が圧力鍋の下鍋の上端よりも下なので、これであれば安全です。今回使用した鶴の子は前回までの大豆よりも水で戻した時の膨張率が小さいようですが、それを考慮しても大丈夫そうです。
蒸し時間は、圧力鍋の時のこれまでと同じ(圧がかかってから)22分を目標にはじめましたが、実際には20分でコンロの高温警報が出たのでそこで終了しました。
予定よりも少し蒸し時間が短くなってしまいましたが、豆は十分に柔らかく蒸し上がっていました。食べてみると、栗を食べているかのような甘みがあり、とても美味しいです。
ザルのフチが下にあるので、取り出すのはいつもよりやりにくかったです。
ただやることはいつもと同じで、下の写真のように豆の一部をスプーンなどで取り除いて窪みを作り、ザルを目一杯ずらして隙間を作り、その部分をキッチンペーパーを何回も折って厚くして熱が伝わらないようにしたものをはさみながら手でつまみます。鍋の側面も高温なので触れないように注意します。
ちなみに、圧力鍋にはこのくらいの水が残っていましたので、水の量はなんとか足りていたようです。
熱湯に溶いておいた納豆菌(高橋祐蔵研究所「納豆素」)を大豆にふりかけて満遍なくまぜてから、発酵機であるヨーグルティアの容器にセットします。
こんな感じで、少しの隙間を開けながら豆の上にラップをします。これは発酵中の乾燥を防ぐためです。
内蓋はせずに、取っ手蓋だけをつけて、容器にセットします。
上にキッチンペーパーをはさみながら、少し隙間を空けて上蓋をします。
発酵は、41度で27時間としました。これは前回スチームクッカーで蒸した回と同じ設定です。
丸一日とちょっとで、発酵完了しました。
成功ですね。
ただ、前回のスチームクッカーの回よりも菌の繁殖は少し弱いかもしれません。
粗熱を取ってから、冷蔵庫に入れ一日寝かせます。
試食してみました。
粘りは十分あります。
まず、それだけで食べてみました。
豆は、22分の蒸し時間が20分になってしまったぶん、わずかに硬いですが、スチームクッカーの回よりは断然柔らかいです。
十分美味しかったのですが、花のような香りが少し出てしまっていました(これは好みですが、私はこの香りは良くないものとしています)。
旨味も前回のスチームクッカーの回よりも少ないような気がしました。
納豆菌の繁殖の具合がココらへんに絡んでくるのかもしれません。
最後に、この前作った小松菜のラブレ菌漬けを刻んだものを混ぜて、ご飯に乗せて食べました。
最近、納豆はこの食べ方がお気に入りです。
うん。いいですね。漬物の旨味が納豆とよく合います。植物性乳酸菌と納豆菌という最強の組み合わせで、腸内環境のためにもいいはずです。
まとめ
今回の実験のまとめです。
- 圧力鍋に直接脚付きザルを入れれば333gでも20分は蒸せる
- 圧力鍋で蒸した場合の方が普通に蒸した場合より発酵が弱く、旨味も少ないのかもしれない
とりあえず、圧力鍋でも333gでの製造は可能そうです。
やはり圧力鍋の時短効果は絶大なので、圧力鍋でいかに美味しく作るかというのをしばらく実験していこうかなと思っています。
蒸し時間、発酵温度、時間など調べるべき項目は山のようにあるので、完璧な自作納豆に向けて気長にやっていきます。

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