久しぶりの記事になります。前回、豆乳100%ではカスピ海ヨーグルトを植え継ぎしていくことは不可能だということが分かりました。そして、考察の中で、カスピ海ヨーグルトの菌が増えるためには乳糖が必須なのではないかという仮説を立てたのでした。今回、その仮説を検証すべく、乳糖を購入して豆乳100%での植え継ぎに挑戦してみたところ、うまく行ったので書いておきたいと思います。
前回の植え継ぎ失敗については、こちらの記事を御覧ください。
この中で、カスピ海ヨーグルトの種菌を販売しているフジッコが、豆乳でカスピ海ヨーグルトを作成する際の補助剤を商品として売っていることを見つけました。
こちらの「パウデル」という商品です。
商品の説明を見てみると、どうも乳糖を添加するためのものだということが分かり、カスピ海ヨーグルトの菌は繁殖する際に乳糖が必須なのではないかと推測したのでした。
牛乳には1Lあたり45g程度の乳糖が含まれているらしく、また、上の「パウデル」には炭水化物の量から推測すると24g程度の糖質が入っていて、このすべてが乳糖だとすると、牛乳の約半分の量の乳糖を添加するようになっています。
素直に行けばこのパウデルを買って試すのがいいのでしょうが、今回、上の仮説を厳密に検証するため、純粋な乳糖を購入してやってみることにしました。
購入したのは、こちら。

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こんな商品があるんですね。300gで900円程度でした。
私が豆乳でカスピ海ヨーグルトを作りたい理由は乳糖不耐症を避けたいからで、とすると添加する乳糖の量はできるだけ少ないのが望ましいわけですね。できれば菌の繁殖に必要な必要最小限の量で発酵後にゼロになるくらいの量が理想です。
上の乳糖は袋にチャックがついてるので、自分で量を調整しながら実験できます。
また、上のパウデルは一回あたりのコストが213円と結構高いのですが、上の乳糖ならコストをかなり抑える事ができます。
では、実験の様子を御覧ください。
乳糖を添加して種菌から作成
まずは、種菌から作成します。
乳糖の量は10gとしました。
豆乳はいつもと同じめいらくの「豆腐もできます有機豆乳900ml」。乳糖と種菌を豆乳によく溶かします。
ヨーグルティアで28度で24時間に設定して発酵させました。家のエアコンの効きが悪く室温が30度くらいあったので実際には28度以上になっているかもしれません。
24時間後。
いい感じに固まりました。少し表面に水分が多い気がしますが、カスピ海ヨーグルト特有のぷるるん感があります。
実は、12時間の段階ですでに固まり始めてはいたのですが、種菌からということで安全をみて24時間まで発酵させました。
次回の種にするため、大さじ6程度をとりわけ、残りを冷蔵庫で冷やしてから翌朝試食してみました。
カスピ海ヨーグルト特有の粘りも確かに出ています。ただ、牛乳版の粘り・ぷるるん感にはかなわないですね。でも美味しいです。
ただ、これは牛乳でも同じですが、カスピ海ヨーグルトは酸味が弱いので保存性では劣るような気もしますね。夏は少し心配になります。
まあ、このあと一週間ほどかけて食べ切りましたが、お腹を壊すこともなく、また、乳糖不耐症も出ませんでしたので、成功と言っていいと思います。
あとは、これで植え継ぎしていけるかです。
というわけで、次は、植え継ぎでの作成の様子です。
植え継ぎでの豆乳カスピ海ヨーグルトの作成
種には冷蔵保存してあった前回の豆乳カスピ海ヨーグルトを使用します。
種菌に比べて生ヨーグルトのほうが繁殖力は強いらしいので、乳糖の量を約半分の5.3gに減らしてみました。
発酵条件は前回と同じ、28度で24時間としました。
23時間後。
前回同様、表面の水分は多いですが、しっかり固まっています。
次の種用をこのように取り分けて置きました。
冷やしてから試食しました。
ぷるるん感も多少感じられます。
粘りは前回よりも強く感じました。
いいですね。なかなか美味しいです。前回より美味しい気がしました。
この後、3日後くらい経つと粘りが更に強くなって美味しくなったように感じました。
これで、乳糖5.3gの添加で植え継ぎが可能であることが分かりました。
まとめ
今回の実験結果から、カスピ海ヨーグルトの菌には乳糖が必要だということが言えそうです。
また、乳糖の量はそれほど必要ではなく、900mlの豆乳に対して5.3gでも大丈夫ということも分かりました。
今後は、添加する乳糖の量を少しずつ減らしていって、ギリギリの量がどのくらいなのかを探ってみたいと思います。

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その後の植え継ぎの様子はこちら。